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亜酸化窒素の連鎖的自己発熱分解反応開始メカニズムの解明による事故防止技術の提案

研究課題

研究課題/領域番号 21K04483
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分24010:航空宇宙工学関連
研究機関千葉工業大学

研究代表者

和田 豊  千葉工業大学, 工学部, 教授 (20553374)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
研究課題ステータス 完了 (2023年度)
配分額 *注記
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
キーワード亜酸化窒素 / 自己発熱分解 / 分解メカニズム / 触媒 / 熱分解 / 事故防止技術
研究開始時の研究の概要

亜酸化窒素(N2O)は毒性が低く笑気ガスなどとも呼ばれ,医療用の麻酔ガスやホイップクリームの泡立て等に利用されている.N2Oは炭酸ガスと同様に高い蒸気圧を持ち,ロケットエンジンの酸化剤としても優秀である.一方でN2Oの爆発事故も報告されている.事故原因は亜酸化窒素の突発的な自己発熱分解による温度・圧力の上昇であると考えられているが,突発的な自己発熱分解の開始条件は解明されていない.そこで本研究ではN2Oの突発的な連鎖反応の開始メカニズム解明を目的とする.本研究の成果はこれらN2Oを利用した工業活動や研究活動に対して安全な運用の指針を提供するものであり重大事故の未然防止に役立つと考えられる.

研究成果の概要

本研究では宇宙機への使用を期待される亜酸化窒素の突発的な爆発現象の解明することで,重大インシデントの防止を狙うものである.亜酸化窒素は,高い蒸気圧を有しロケットエンジンの酸化剤に使用した場合,加圧機構が不要となるためシステムの簡素化が可能になる.そこで、亜酸化窒素とコンタミネーションとなり得る物質に対して熱エネルギーを与え,連鎖的な自己発熱分解反応の有無を調査した.炭化水素系では反応が見られるが,フッ素樹脂材料は自己発熱分解反応が無く,黒鉛材料では小粒径ほどに起こりやすく,材料内部への熱伝達の度合が反応に起因すると示唆された.また,ニトロ化が反応を促進している可能性を明らかにした.

研究成果の学術的意義や社会的意義

これまで,亜酸化窒素の連鎖的な自己発熱分については炭化水素系の物質と反応することが知られていたが,そのきっかけとなる減少についての言及はなかった.本実験を実施したことにより,炭化水素系の物質の熱分解物質と,亜酸化窒素から遊離した酸素とが反応することがきっかけとなり全体的な亜酸化窒素の連鎖反応につながっていることを突き止めた.連鎖反応のきっかけが,可燃性ガスと酸素との混合気の反応であることを明らかにしたことは本研究が初めてであり,今後亜酸化窒素を用いる際に安全な運用を行うための指標として成果をまとめいてく予定である.

報告書

(4件)
  • 2023 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて 2023 2022

すべて 学会発表 (6件) (うち国際学会 2件)

  • [学会発表] Investigation of Nitrous Oxide Reactivity to Prevent Accidents2023

    • 著者名/発表者名
      Masato Ishii, Yutaka Wada, Shinichiro Tokudome
    • 学会等名
      13th International Symposium on Special Topics in Chemical Propulsion and Energetic Materials (13th-ISICP)
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] 海上着水したハイブリッド ロケット用酸化剤タンクの再使用に向けた検討2023

    • 著者名/発表者名
      石井 雅人,和田 豊,
    • 学会等名
      令和4年度宇宙輸送 シンポジウム
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] Investigation of Nitrous Oxide Reactivity to Prevent Accidents2023

    • 著者名/発表者名
      M. Ishii, Y. Wada, S. Tokudome
    • 学会等名
      13-ISICP
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] 事故防止に向けた亜酸化窒素との反応性調査2022

    • 著者名/発表者名
      石井 雅人,和田 豊
    • 学会等名
      2022年度春季研究発表会(オンライン)
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 亜酸化窒素を酸化剤とする ハイブリッドロケットの宇宙空間での利用について2022

    • 著者名/発表者名
      石井 雅人,和田 豊
    • 学会等名
      安全工学シンポジウ ム2022(オンライン)
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 事故防止に向けた亜酸化窒素との反応性調査2022

    • 著者名/発表者名
      石井 雅人,和田 豊
    • 学会等名
      火薬学会2022年度春季研究発表会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書

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公開日: 2021-04-28   更新日: 2025-01-30  

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