研究課題/領域番号 |
21K04513
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分24020:船舶海洋工学関連
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研究機関 | 国立極地研究所 |
研究代表者 |
山口 一 国立極地研究所, 国際北極環境研究センター, 特任教授 (20166622)
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研究分担者 |
矢吹 裕伯 国立極地研究所, 国際北極環境研究センター, 特任教授 (00392936)
照井 健志 国立極地研究所, 国際北極環境研究センター, 研究員 (70640762)
杉村 剛 国立極地研究所, 国際北極環境研究センター, 特任研究員 (80455493)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 北極海 / 北極航路 / 最適化手法 / 最適航路 / 北極海航路 / 最適航路探索 / AISデータ / 最適経路探索 / 氷海航行 / Webアプリケーション / データサイエンス |
研究開始時の研究の概要 |
北極域の氷海域航行において航行者が安全で効率的な航路を選定できるようにするために、環境データ整備、船舶性能推定と併せて、最適な船速を選択できる航路探索手法を考案するなどして、より現実的な航路を提案する総合的な航路予測システムの実用化を目指す。さらに、高効率な航路探索アルゴリズムの新規開発にも着手する。
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研究実績の概要 |
北極域の氷海域航行において航行者が安全で効率的な航路を選定できるようにするために、環境データ整備、船舶性能推定と併せて、最適な船速を選択できる航路探索手法を考案するなどして、より現実的な航路を提案する総合的な航路予測システムの実用化を目指す。さらに、高効率な航路探索アルゴリズムの新規開発にも着手する。 また、オフラインでもWEBブラウザから利用可能な可視化アプリケーションを開発することで、ネットワーク環境の整わない船上においても航行者が環境データや航路を表示しながら比較・検討できる環境を整える。この目的のため、2022年度は以下の項目を実施し、成果を得た。 船舶航行データ解析:2018年から2020年の船舶自動識別装置(AIS)の船舶航行データ、およびロシア北極海航路管理局(NSR)発表の実績データから、船舶やIce Classと航跡データを対応付けし、北極海航路航行実績データベースの作成を行った。このデータベースを基にして、北極の海氷域を航行する船舶のうち、停泊している船舶や信頼性の低いデータを排除することで、船速アルゴリズムの改良に適したデータのみを抽出した。 船速推定アルゴリズムの高度化:Ice Indexを指標とした経験式と氷中抵抗理論に基づいた推定式を上記データベースと照合することにより、推定式と実際の状況が乖離してしまう状況の調査を行った。 探索アルゴリズムの高度化:アルゴリズムを改良することにより、計算に要する時間を大幅に短くすることができた。改良した計算アルゴリズムの計算速度は、従来の方法と比較しても平均で4倍、最大で7倍ほどの高速化を実現できた。 アプリケーションの開発:新たに開発したアルゴリズムをwebアプリケーションに実装して動作検証を行った。本システムは、操作性を改良し、不具合を取り除いた後に公開する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2021年度に行った実績を基にして、順調に各課題を進めた。船速推定アルゴリズムの改良を実施し、アプリケーションへ実装することにより、残りの課題も完了する。
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今後の研究の推進方策 |
本年度抽出した実績データに対して解析を実施することにより、航路の評価基準の推定式を高度化する。 また、現在の船速推定アルゴリズムで再現できていない状況を詳細に分析することにより、現状で足りていない要素を推定し、アルゴリズムに反映させるとともに、高度化した航路評価基準推定式を組み込む予定である。 上記の改良を行った後、高度化したアルゴリズムをwebアプリケーションに実装する。
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