研究課題/領域番号 |
21K04521
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分24020:船舶海洋工学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所 |
研究代表者 |
関口 秀紀 国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所, 海上技術安全研究所, 上席研究員 (80415843)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2021年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
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キーワード | プラズマ支援着火・燃焼技術 / マイクロ波 / アンモニア |
研究開始時の研究の概要 |
大気中の温室効果ガス(GHG: greenhouse gas)濃度の増加に起因する気候変動は、洪水、干ばつ、豪雨、高潮などの自然災害の発生を増加することが懸念されています。このGHGの中で、石油や石炭、天然ガスなどの炭化水素燃料の燃焼などによって排出されるCO2は、気候変動の主要因と考えられています。そこで、本研究では、燃焼時にCO2を排出しないアンモニア(NH3)を燃料として利用できるようにするため、炭化水素燃料と比べて着火温度が高く燃焼速度が遅いNH3をマイクロ波プラズマ支援着火・燃焼技術を適用して安定・高効率に着火・燃焼させる技術開発を行っています。
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研究実績の概要 |
本研究では、内燃機関から排出される温室効果ガス(GHG: greenhouse gas)を低減するため、アンモニア(NH3)ガスを燃料として利用する技術開発を行った。具体的には、炭化水素燃料と比べて着火温度が高く燃焼速度が遅いNH3と空気(Air)の予混合ガスの燃焼特性(着火性および燃焼性(火炎伝播速度等))を改善する手法として、マイクロ波プラズマ支援着火・燃焼技術を適用し、NH3燃焼時の一酸化二窒素(N2O:GHGの1つ、二酸化炭素の約300倍の地球温暖化係数を持つ)の生成を抑制しながら、NH3・Air予混合ガスを安定・高効率に着火・燃焼させる技術を開発することを目的とした。 最終年度は、マイクロ波プラズマ支援着火・燃焼技術を用いたNH3・Air予混合ガスの希薄燃焼に焦点を当て、NH3・Air予混合ガスの当量比および流速、プラズマ生成(マイクロ波入力)電力、排ガス成分(未燃NH3、窒素酸化物NOx、およびN2O生成量)の関係を実験的に調査した。本調査の結果、当量比1.0以下のNH3・Air予混合ガスのマイクロ波プラズマ支援着火・燃焼が可能であることを実証すると共に、当量比1.0、予混合ガス流速0.167m/s、プラズマ生成電力84Wにおいて、排ガス中のNH3濃度25ppm、N2O濃度4ppmを達成した。また、本実験装置を用いた純NH3改質H2生成技術に関する研究を行い、100%NH3ガスをプラズマ化可能であることを実証すると共に、NH3流量0.2L/min、プラズマ生成電力112Wにおいて、NH3分解率84%を達成した。
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