研究課題/領域番号 |
21K04568
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分25020:安全工学関連
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研究機関 | 東京都市大学 |
研究代表者 |
大鳥 靖樹 東京都市大学, 理工学部, 教授 (60371431)
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研究分担者 |
牟田 仁 東京都市大学, 理工学部, 准教授 (20710297)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 耐震多様性 / 地震リスク / 応答相関 / 床応答スペクトル / 免震 / 原子力発電所 / スペクトルモーダル解析 / 重要度指標 / システム信頼性 |
研究開始時の研究の概要 |
2011年の福島第一原子力発電所の教訓として、地震や津波などによる自然災害には、多重性よりもむしろ多様性の方が有効であることが明らかとなった。多様性の有効性については定性的には納得がいくものであるが、定量的に示すことができていなかった。本研究では、原子力発電所のような複雑なシステムを対象に、様々な振動特性を有する耐震多様な機器を導入する事により、地震リスクが大幅に低減できることを定量的に示す方法を構築するとともに、多様化方策を検討・提案する。これらの一連の研究により、耐震多様な機器を導入することにより、地震等の自然災害に対する重要かつ複雑なシステムの安全性向上がはかれることを示す。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、原子力発電所のような大規模かつ複雑なシステムを対象に、動特性が多様な機器を多重化して設置することにより地震リスクの低減が図れることを評価する解析コードを開発するとともに、多様化機器を提案することにある。以下に令和5年度の研究実績を述べる。 (1)耐震多様性を考慮したシステム解析コードの開発:耐震多様性を効率的に評価するため、新たにコピュラ乱数を用いたシステム解析コードを開発し、既存の解析コードと同等の結果が得られることを確認しました。また、過大地震による建屋の塑性化の影響を解析するため、Vladimir VukobratoviとPeter Fajfar(2015)が提案する非線形床応答スペクトル算定法を導入しました。これにより、建屋の塑性化によるリスク低減が明らかになりました。 (2) 耐震多様性を利用した地震リスク低減対策の検討:設計を超える過大地震に対して、建屋内の非常用発電機(DG)の片方を床免震で耐震多様化することでリスクが低減するかを検討しました。結果、床免震の固有周期を0.6秒と短周期であってもリスクを大幅に低減できることがわかりました。 (3) 耐震多様化機器の提案:短周期の床免震システムを耐震多様化機器として提案し、その有効性を検討しました。提案するシステムは、建屋の固有周期の約3倍の周期を持つため、機器に作用する加速度と床免震の最大変形量を大幅に低減できます。床免震の周期は、一般の免震よりも大幅に短いため応答変形量が小さく、既存の原子力発電所にも容易に導入可能となるメリットがあります。 以上の研究により、耐震多様性を考慮した新たな解析手法と地震リスク低減策を提案し、その有効性を確認しました。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
コピュラ乱数を用いた効率的なシステム解析コードを開発することができた。また、多様化方策として短周期の床免震システムを導入することにより、過大な地震動に対しても効果的に地震リスクを低減できることを明らかにすることができた。
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今後の研究の推進方策 |
実規模プラントで、耐震多様性を簡便に評価できる手法を開発し、耐震多様化の効果の定量化を行う。また、設計を超える過大な地震動に対する評価方法を確立する。
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