研究課題/領域番号 |
21K04573
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分25020:安全工学関連
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研究機関 | 群馬工業高等専門学校 |
研究代表者 |
花井 宏尚 群馬工業高等専門学校, 機械工学科, 准教授 (30312664)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 粉じん / 爆発 / 乱れ / 爆発強度 / 粉じん爆発 / 爆発下限界 / PMMA |
研究開始時の研究の概要 |
粉じん爆発では,粉じんが空気中に巻き上げられることが必要であるため必ず流れが介在する.しかし,現在JISでは粉じん爆発実験に対する乱れの規定はなく実験毎に流れの状態は異なる.しかし,乱れは爆発強度に関わる重要な要素であるため既知の乱れと粉じん爆発強度との関係を明らかにする.また,粉じん粒子のサイズに対する流れの影響,火炎後方からのふく射支援の影響,乱れにおける粒子と気体のすべりの影響を明らかにする.さらには,PETなどの火炎の自己保持が困難な粉じんについて,大きな着火熱,強い乱れを与えることで爆発確率が上昇する要因を明らかにする.
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研究成果の概要 |
可燃性の粉体を原因とする粉じん爆発事故分析に対して重要な知見を与える爆発時に存在する乱れが爆発強度に与える影響について明らかにした.乱れの爆発強度への影響は,粉体のサイズにより変化することが分かった.密閉容器を用いた実験では,最大圧力への乱れの影響は,粉じん濃度が希薄な場合に対してより大きな影響を持つことが分かった.一方,最大圧力勾配については,粉体濃度の高い方がより乱れの影響を受けることがわかった.粉体の大きさに対しては,小さな粉体の場合に乱れの影響がより大きく出ることが分かった.これらの影響は,乱れによる対流熱伝達率の変化と火炎面積の増大により説明できた.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本成果は,可燃性粉体が空間に散布されそれに適切な熱が加わった時に発生する粉じん爆発の原因分析における基礎データの提供を行った.粉じん爆発は,一般には起こり難い現象である.いくつかの条件が整わないと発生しない.多くの場合,流れにより適切な粉じん雲が形成され爆発環境を整える.ガス爆発に関しては,乱れが爆発特性に及ぼす影響については理解が進んでいる.しかし,粉じんに対しては,粉体の気化特性や形状,表面性状や気化温度など多くの因子が乱れの影響を受けるため,それらを説明し得る基礎データの提供が行われていなかった.本研究では,主に乱れと粉体濃度および粉体サイズに対する関連を主眼に原因の究明を行った.
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