研究課題/領域番号 |
21K04576
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分25020:安全工学関連
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研究機関 | 大島商船高等専門学校 |
研究代表者 |
岡村 健史郎 大島商船高等専門学校, 情報工学科, 嘱託教授 (60194388)
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研究分担者 |
松村 遼 周南公立大学, 福祉情報学部, 准教授 (20734768)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 密漁監視 / AIS / 不審船 / 漁業許可船 / 画像処理 / 密猟監視 / AI手法 / YOLO / Transformer / 海上交通安全 / サーマルカメラ / 自動検出 / 簡易AIS |
研究開始時の研究の概要 |
水産資源の枯渇化により,組織的で大掛かりな水産資源の密漁が多発している。多くの場合,密漁には一般の漁船が使用されるため,目視や運航軌跡等を用いた画像処理のみでは自動発見が難しい。 本研究は,海上領域を複数のサーマルカメラで撮影した画像を用いて,進入物体の三次元空間上での位置,サイズ,速度情報を求める。これらの結果と対象領域内にある船舶に搭載したAIS機器から発信された船舶名,位置,船舶サイズ,速度情報とを融合・比較する。これら結果から登録船を抽出し,登録船以外の船舶を不審船として自動抽出することを目標とする。
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研究成果の概要 |
水産資源に対する密漁が問題化している.密漁には多くの場合漁船が利用されるため,外観や運航軌跡等を用いた画像処理では自動発見が難しい.本研究は,監視領域内において画像処理により検出した船舶の位置とAIS(船舶自動識別装置)信号受信機から得られた船舶の位置を比較し,漁業許可船を決定する.この後,漁業許可船を除いた船舶を不審船として検出する手法を提案した.この手法の実現のため,視点固定型の1台のカメラを用いて実世界上の船舶の位置とサイズを推定するシステムを構築した.更に,カメラのキャリブレーション及びAI手法のための学習画像収集を,AIS信号を用いて容易に取得する手法を構築した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
沿岸域に生息するアワビ,ナマコ等は容易に採取できるだけでなく莫大な利益をもたらすことから,組織的かつ広域的な密漁が横行し,大きな社会問題となっている.しかしながら一般の漁船が密漁に用いられるためその外観や運航軌跡を用いた自動監視システムの構築は非常に難しい. そこで,本研究においては,密漁船を画像処理により直接見つけるのではなく,監視領域において検出した船舶の中から進入許可船を見つけ,これらを取り除いた船舶を密漁船と考えるという発想転換を行った.進入許可船の判断にはAISを用いるため,単に密漁対策のためだけではなく海上交通の安全にも寄与するシステムとなっている.
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