研究課題/領域番号 |
21K04577
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分25020:安全工学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構 |
研究代表者 |
木村 祥紀 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構, 核不拡散・核セキュリティ総合支援センター, 研究職 (60636869)
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研究分担者 |
高橋 時音 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構, 核不拡散・核セキュリティ総合支援センター, 技術・技能職 (20811102)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | 線源位置推定 / ボクセル型検出器 / モンテカルロシミュレーション / 放射線計測 / 核セキュリティ / 機械学習 / ガンマ線源位置 / 核・放射線テロ |
研究開始時の研究の概要 |
大規模公共行事における核・放射線テロの脅威への対策である核セキュリティにおいて、人や物資が複雑に流れている状況下で放射線を即時に検知し、かつその発生源を迅速に特定することが必要不可欠となる。本研究では、異常な放射線の発生位置を迅速に推定することが可能な方向感度型ガンマ線検知装置の開発を最終目標とし、ボクセル型検出器と機械学習を組合せた新しいガンマ線発生位置推定技術に関する基礎研究を実施する。
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研究実績の概要 |
大規模公共行事等における核・放射線テロの脅威への対策である核セキュリティにおいて、人や物資が複雑に流れている状況下で放射線を即時に検知し、かつその発生源を迅速に特定することが必要不可欠となる。本研究では、異常な放射線の発生位置を迅速に推定することが可能な方向感度型ガンマ線検知装置(Direction Sensitivity Gamma Detector: DSGD)の開発を最終目標とし、ボクセル型検出器と機械学習を組合わせた新しいガンマ線発生位置推定技術に関する基礎研究を実施する。 令和4年度は、ボクセル型検出器モジュールで測定したガンマ線スペクトルの情報から線源位置を推定する手法を検討し、モンテカルロシミュレーションにより事前に構築したボクセル型検出器モジュールの応答関数データベースを元にして自動的に測定線源の立体角及び距離を推定するアルゴリズムを開発した。線源測定をシミュレートしたテストデータにより線源位置推定アルゴリズムの性能評価により、モジュールから一定の距離範囲において測定線源の立体角及び距離を高精度で推定できることを実証し、その範囲や性能向上に向けたモジュール設計の最適化に関する方策を明らかにした。また、標準線源を使用してヨウ化セシウム(CsI(Tl))シンチレータをベースとしたボクセル型検出器モジュールの基礎特性を評価し、線源位置推定アルゴリズム性能評価のための測定データを取得した。これらの本成果を国内学会やシンポジウムにて報告した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
ボクセル型検出器モジュールを対象としたガンマ線源位置推定のためのアルゴリズムを開発し、その性能を実証するとともに、性能向上に向けたモジュール設計の最適化に関する方策を明らかにした。また、CsI(Tl)シンチレータをベースとしたボクセル型検出器モジュールの基礎特性評価を行い、アルゴリズム性能評価のための測定データを取得した。以上から、当初の計画に沿って本研究はおおむね順調に進展していると考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
令和5年度はCsI(Tl)シンチレータをベースとしたボクセル型検出器モジュールを用いた標準線源の測定試験を行い、実測スペクトルデータを対象とした線源位置推定アルゴリズムの性能評価を行う。これまでの成果を取りまとめ、学術論文や国内学会等で広く公開する。
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