研究課題/領域番号 |
21K04597
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分25030:防災工学関連
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研究機関 | 富山高等専門学校 |
研究代表者 |
伊藤 尚 富山高等専門学校, 電子情報工学科, 准教授 (30635214)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 群集歩行 / Social Force Model / ポテンシャル法 / パーソナルスペース / レイアウトシミュレータ / 自己駆動粒子 / UWB / 感染症数理モデル / Network Model / Ultra Wide Band / Multi-Agent / Social Force / SEIRD / COVID-19 / SEIRDモデル / 公共財ゲーム / マルチエージェント / 歩行者シミュレータ / ウィズコロナ |
研究開始時の研究の概要 |
本研究者は避難者のパーソナルスペース(以下PS)急縮を考慮した避難行動モデルを提案してきた.一方で,東日本大震災の教訓から不特定多数が集まる大型施設内から効率的に群集を避難させる対策の重要性が指摘されている.加えて,ウィズコロナにおいて密の緩和が重要な課題となっている.そこで本研究では従来のモデルを発展させるために,①被験者実験によるPS急縮ルールの抽出とパラメータの同定,②提案モデルを用いた複数障害物の最適設置位置検討に取り組む.さらにこれを応用して,③商業施設における店内レイアウトシミュレータを構築する.これにより,自然な密緩和を目指した群集歩行シミュレータの実現可能性と有効性を検証する.
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研究成果の概要 |
本研究では,パーソナルスペースの急縮を考慮した群集歩行モデルを構築した.このモデルにおいて群集が膠着状態に陥るデッドロック発生が問題となったため,ポテンシャル法を導入することでこの問題を解決した.これにより,デッドロックを回避しつつ被験者実験における障害物設置特性が再現可能となった.このモデルを用いて,流動係数が高くなるような複数障害物の設置位置を遺伝的アルゴリズムにより設計することができた.すなわち,本研究のモデルを用いることで,特定の目的に即した屋内レイアウトが設計可能となった.従って,商業施設等において自然に密を緩和するような店内レイアウトシミュレータが実現可能であることが示唆された.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的意義は,①デッドロックを回避しつつ被験者実験における障害物設置特性が再現可能な群集歩行モデルを提案したこと,②本研究の提案モデルと遺伝的アルゴリズムを用いることで特定の目的に即した屋内レイアウトが設計可能であることを示唆したことの2点である.これらにより,不特定多数が集まる商業施設等において,建物の構造と屋内レイアウトを同時に議論・設計することが可能となった.建造前に施設の避難容易性を評価することが可能となるであろうことを示した本研究の意義は大きい.
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