研究課題/領域番号 |
21K04606
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分25030:防災工学関連
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
劉 ウェン 千葉大学, 大学院工学研究院, 准教授 (60733128)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 土砂災害 / 機械学習 / 衛星光学画像 / 深層学習 |
研究開始時の研究の概要 |
土砂災害は世界で頻発する災害のひとつであり,日本においても豪雨や地震によって多くの土砂災害が発生している.本研究では,深層学習というAI技術を用いて,発災後1時期の光学衛星画像から自動的に土砂災害を検出・分類する手法を提案する.まず,近年発生した災害における土砂崩壊の輪郭を中分解能光学衛星画像から抽出し,機械学習に必要なデータを作成する.作成した土砂崩壊輪郭と異なる分解能の光学衛星画像を学習し,高精度の検出・分類モデルを構築する.さらに,他の実災害に適用することで,提案手法の有効性と精度を明らかにする.
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研究成果の概要 |
2018年7月豪雨による広島県の土砂崩壊データと2018年北海道胆振東部地震による土砂崩壊データを整備した.標高モデルや地質データなどを用いた機械学習による土砂崩壊発生の予測モデルを構築し,2つの災害に適用し,75%程度の予測精度が得られた.また,事後の衛星光学画像から土砂崩壊箇所の形状・範囲を検出できる深層学習モデルを構築した.77%の土砂崩壊域が検出され,モデルの正解率が92%であった.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では,2018年7月の広島県豪雨と2018年北海道胆振東部地震による土砂崩壊箇所のデータを整備し,それぞれの災害を予測するモデルを構築した.これらの研究成果は査読雑誌に掲載された.作成した土砂災害輪郭データを広く公開することで,今後の土砂災害発生要因の解明と機械学習などの検出手法の発展に貢献する. また,土砂崩壊域の形状・範囲を検出できる深層学習モデルも構築した.地域安全学会と土木学会年次に成果を発表する.このモデルは土砂移動の要因を考慮せず,事後光学衛星画像のみを使用して土砂崩壊を検出するもので,大規模災害時の情報収集・緊急対応に大きく貢献するものと期待できる.
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