研究課題/領域番号 |
21K04616
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分25030:防災工学関連
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研究機関 | 岡山理科大学 |
研究代表者 |
佐藤 丈晴 岡山理科大学, 生物地球学部, 教授 (60335768)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2025年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2024年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | リスク評価 / 土砂災害 / 深層学習 / 3次元点群データ / 落石発生源 / AI / 傾斜量 / ラプラシアン / 点検技術者 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、土砂災害が発生するリスクの高い箇所を抽出する方法を開発することを目的としています。 過去の被災箇所の地形的特性を深層学習を用いて学習することによって、任意の場所で崩壊箇所との類似度を評価指標としたリスク評価を行います。 本研究の特徴は、現地を調査する点検技術者の視点を考慮して、数値標高モデル(DEM)ごとに周辺地形を考慮した地形モデルを構築し評価する点が、従前の方法と大きく異なる点です。 この研究成果は、防災対策の優先度や適切な避難への貢献が期待できます。
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研究実績の概要 |
前年度に執筆した査読付き論文が、地すべり学会誌の10月号に掲載された。【佐藤丈晴:ディープニューラルネットワークを用いた崩壊リスク評価手法の高度化,日本地すべり学会, Vol.59, No.5, pp.195-204, 2022.10】 また、提案したシステムを用いて、土石流だけでなく落石発生源を対象とした検討も行い、落石崩壊斜面におけるリスク評価モデルを構築して、査読付き論文を執筆し、3月号に掲載された。この論文では、前出の論文で与えた微地形要因を説明変数として与えることなく、標高値のみで3次元地形モデルを構築し、それだけでリスク評価を行うことができることを確認した。これによって、モデル構築のコストを大幅に縮減できる。【佐藤丈晴・金本虎太朗・小田哲也:デジタルデータに基づいたAIによる落石発生源の抽出 -砂防におけるDXの提案-,砂防学会誌,Vol.75,No.6,pp.3-11,2023.3】 令和4年度も、前年と同様コロナ関係のため、多くの学会が休止したが、その中でも秋口から開催された研究発表会に参加し、学識経験者の意見を頂いた。【佐藤丈晴,金本虎太朗,小田哲也:グリッドデータに基づいたAIによる落石発生源の抽出,第61回 日本地すべり学会研究発表会講演集,pp.97-98,2022.9】【内野風香,佐藤丈晴:AI を用いた土砂災害のリスク評価,応用地質学会中四国支部 令和4年度研究発表会発表論文集,pp.100-101,2021.11】 令和5年度は、所属学会のほぼすべてで研究発表会が開催される予定であり、これらすべての学会で学識経験者や専門技術者の意見を頂き、本手法のブラッシュアップにつなげたいと考えている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
前年度からかなり前倒しで研究が進んでおり、当初考えていなかった落石発生源の抽出に関する提案を行うことができた。 このことから、土石流などの崩壊現象以外にも適切に目的変数を与えることで、他事例についても同様に評価することができることを確認した。
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今後の研究の推進方策 |
今年は、様々な学会に参加し、多方面から学識者の意見を伺いたいと考えている。 その結果を踏まえて、今の解析モデルに改良を加えて、より実用的なモデルを構築する案を検討したい。 特に大きな問題がなければ、点検技術者が現地のリスクを評価する際の視点を考慮した解析モデルを構築する予定である。
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