研究課題/領域番号 |
21K04638
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分26020:無機材料および物性関連
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研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
上原 政智 横浜国立大学, 大学院工学研究院, 准教授 (60323929)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | Ni酸化物 / 高温超伝導 / ドーピング / 層状化合物 / 高温超伝導候補物質 / 層状Ni酸化物 / 超伝導 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的はLn4Ni3O8及び(Nd,Sr)NiO2バルク体において高温超伝導を実現する事である。両物質は常圧下で最高の超伝導転移温度を持つ銅酸化物高温超伝導体(HTSC)と結晶・電子構造が極めて似た物質である。(Nd,Sr)NiO2は薄膜でのみ超伝導が発現する事が最近報告された。これは高温超伝導発現においてCuO2面の存在が必要条件ではない事を示している。現状、薄膜でしか超伝導が観測されていないが、バルク体で超伝導を実現できれば研究の幅が飛躍的に広がる。そしてHTSCとこれら物質の共通点、相違点を詳細に比較する事で高温超伝導機構の解明、更なる高Tc化の指針を得る事に大きく寄与する。
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研究成果の概要 |
本研究はNi酸化物の薄膜超伝導の①Pr4Ni3O8、②(Ln,A)NiO2(Ln=ランタノイド、A=Sr,Ca)バルク体での実現が目的である。①2つのNiサイトの一方を様々な3d元素で置換しキャリア量調整により超伝導発現を目指した。XAFSと熱電測定では相反するキャリア量変化が観測された。 中性子回折実験から置換元素はNi(1)サイトを主に占有しNi(2)サイトにも数%程度入る事が分かった。②Lnのサイズが小さいほど超伝導発現を阻害する残留酸素を除去し易くなったが、電気抵抗は半導体的傾向が強くなった。 両系においてバルク体での超伝導は実現しなかったが電子状態や結晶構造に関して多くの知見が得られた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
新超伝導体(Nd,Sr)NiO2は銅酸化物高温超伝導体と似てるが故に物性の詳細な比較が可能であり、高温超伝導機構解明や、約30年間、130 Kで頭打ちである超伝導転移温度を上昇させる指針抽出に大きく寄与するであろう事から非常に注目されている。しかし薄膜でしか超伝導が発現しないため研究の展開は限定的であり、バルク体での超伝導実現が熱望されている。これを受け①Pr4Ni3O8、②(Ln,A)NiO2(Ln=ランタノイド、A=Sr,Ca)バルク体での超伝導発現を目指した。両系において超伝導実現に至らなかったが、超伝導発現に向け、解決すべき点が明確になり、また両系の物性についての多くの知見が得られた。
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