研究課題/領域番号 |
21K04666
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分26030:複合材料および界面関連
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研究機関 | 大阪公立大学 (2022-2023) 大阪市立大学 (2021) |
研究代表者 |
堀邊 英夫 大阪公立大学, 大学院工学研究科, 教授 (00372243)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | 導電性複合材料 / HDPE/PVDF/カーボンブラック(CB) / モルフォロジー / 共連続構造 / 抵抗率 / 海島構造 / 相構造 / HDPE/PVDF/カーボンブラック(CB) / 親和性 / ポリマーアロイ / ミクロ相分離 / 常温抵抗率 / モルフォロジー制御 / PTC特性 / 永久ヒューズ |
研究開始時の研究の概要 |
ポリマーに導電フィラーを分散した導電性複合材料において、常温時の電気抵抗を低減させ、温度に対し急激に電気抵抗を増大させることで、繰り返し使用可能な永久ヒューズに用いる材料を開発する。 研究代表者らはポリマーの高次構造やポリマー中の導電フィラーの分散・凝集構造の制御により、常温抵抗率の低減に取組んですでに0.06 Ωcmを達成している。 今回、ミクロ相分離させた非相溶系の結晶性/結晶性ポリマーアロイのモルフォロジー制御により共連続構造を形成し、導電フィラーを局在化させることで、常温抵抗率として0.02 Ωcmに低減する。
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研究実績の概要 |
HDPE/PVDFポリマーブレンドにCBを充填した導電性複合材料におけるモルフォロジーと電気特性との相関について検討した。HDPE/PVDF/カーボンブラック(CB)において、HDPEとPVDFを最初にブレンドしその後にCBをブレンドする通常のブレンド法では、CBはPVDFよりもHDPEに局在することをSEM-EDS測定や片方のポリマーのみを溶かす溶媒を用いることによる「溶解実験」より明らかにした。これはCBはPVDFよりもHDPEと親和性が高いことを示している。また、HDPE/PVDF=50/50 (vol/vol)、CB 43 vol%のブレンド系においては、モルフォロジーとしては海島構造ではなく共連続構造を形成することがわかった。HDPE/PVDF/CBの通常のブレンド法ではなく、PVDFとCBを先に混練する「PVDF先混練」では、CBは最初はPVDFに局在するが混練時間が長くなるとともにPVDFからHDPEに移動していくことを明らかにした。また、移動途中のCBが両ポリマー相の界面に存在する時、導電性複合材料として最も低い抵抗率をとることも確認した。NiおよびAlをフィラーとして用いた導電性複合材料は、CBと比較して混練順を変更しても初めに充填したポリマーからの移動は確認されなかった。これより、フィラーのポリマー間での移動には、フィラーの種類が大きく影響を及ぼすことが示唆された。今後はカーブンブラック(CB)をカップリング罪で処理することにより表面状態を変化させHDPE/PVDFポリマーブレンドでの親和性による違いを、カップリング処理しない時と比較して、導電性複合材料としての抵抗率を評価する。また、フィラーとして金属ナノワイヤーを用いることによりフィラー同士の接触面積を向上させ、球形の金属よりも導電性複合材料として低い抵抗率をねらう。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の狙い通り、フィラーとしてカーブンブラック(CB)を使用した時に、混練法(混練順序、混練時間)を制御することにより、CBが両ポリマー相の界面に存在する時に導電性複合材料として最も低い抵抗率をとることを確認することができたため。
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今後の研究の推進方策 |
今後はカーブンブラック(CB)をカップリング罪で処理することにより表面状態を変化させHDPE/PVDFポリマーブレンドでの親和性による違いを、カップリング処理しない時と比較して、導電性複合材料としての抵抗率を評価する。また、フィラーとして金属ナノワイヤーを用いることによりフィラー同士の接触面積を向上させ、球形の金属よりも導電性複合材料として低い抵抗率をねらう。
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