研究課題/領域番号 |
21K04673
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分26030:複合材料および界面関連
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
宮田 剣 山形大学, 大学院有機材料システム研究科, 准教授 (60333994)
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研究分担者 |
西辻 祥太郎 山形大学, 大学院有機材料システム研究科, 准教授 (00564858)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 高分子 / 金属 / 超音波接合 / 接合技術 / 界面 / サーモグラフィ / 接合 / 超音波 |
研究開始時の研究の概要 |
申請者は、接着剤を用いない高分子の接合に関する基礎知見を有する。第1にエネルギーを加え2つの部材を一体化する。第2にエネルギーの剥奪により安定状態を得るものである。金属/高分子の接合は容易ではなく、メカニズムはよくわかっていない。本研究の目的は、高分子の接合に関する基礎知見を基盤に接合困難とされる高分子材料の相互接合や金属/高分子の接合を実現することである。さらに接合のメカニズムを明らかにすることである。本研究の成果は、実用的にも同種・異種のプラスチック部材相互接合の可能性を大きく展開できる。また、高分子/各種繊維強化複合材料においても界面接着性を向上させることなどへの応用展開も可能となる。
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研究実績の概要 |
本研究の目的である高融点・高ガラス転移点の高分子材料及び高分子/金属材料の相互接合技術の確立とメカニズムの解明に向け以下のことを明らかにした。 超音波による高融点・高ガラス転材移点の材料の相互接合について研究を行った。本年度は本研究の最終目的である高分子/金属材料の相互接合に重点を置いた。高分子/金属材料の相互接合では特に高分子材料の種類よる依存性が大きいことがわかった。最重要な項目とし、接合加工を行う常温でガラス状態であることが必要である。具体的には、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリ乳酸、ポリエチレンテレフタラートを中心に共重合体であるABS等がその候補となった。それらの接合性の評価を行った。金属についてはアルミニウムを用いた。 超音波接合によるこれらの高分子とアルミニウムの接合試験の結果、ポリ乳酸が最も高い接合強度を示した。適度に高い弾性率と低い溶融粘度のためであると考えられる。接合特性には弾性率及び溶融粘度等の物性等が関係していることが考察された。X線散乱や透過型電子顕微鏡観察による最適な接合条件制御技術に関する検討を行った。接合に寄与する接着層の厚さ評価を行った。また今年度はマイクロX線CTによる接合面の密着性の観察を行い、ボイドの存在についても観察を行い、接合強度と微細構造には強い相関関係があることが明らかとなった。 しかし、超音波溶着による高分子の発熱のメカニズムについては未だ不明確な部分も多く残されており、今後も研究を継続することによりより詳しい知見を得られるものと考えている。
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