研究課題/領域番号 |
21K04675
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分26030:複合材料および界面関連
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
倪 慶清 信州大学, 学術研究院繊維学系, 教授 (00252544)
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研究分担者 |
夏 紅 信州大学, 繊維学部, 研究員 (40741848)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 電磁波吸収 / FEM解析 / 卵蛋白 / 卵白質 / 金属有機骨格 / シミュレーション解析 / 電磁波遮蔽 / 周波数 / 反射 / 吸収 / 複合構造 |
研究開始時の研究の概要 |
IT 技術の進歩とともに高周波数による高速通信は益々重要視される.また,5G は今までの通信速度と桁違いに向上している.このような高速情報通信技術は自動車の自動走行や衝突防止,AI,ロボットなどの中核技術となっている.これらの電子機器に対して電波遮断(EMI)対策が強く要求され,マイクロ波からミリ波までの様々な電磁波遮蔽材料の開発が世界的に注目されている.そこで,本研究ではさらに強誘電体複合ナノチューブを開発し,同時に電磁波遮蔽周波数を自由に設計できる高性能の多層電磁波遮蔽構造を開発することを本研究の目的とする.
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研究実績の概要 |
本研究では,今までの電磁波遮蔽材料よりさらに高性能の新規電磁波遮蔽材料を開発し,さらに電磁波遮蔽周波数を自由に設定できる多層構造の電磁波遮蔽材料を開発することを研究目的としている. 2021年度において,まず炭素材料はその独特な機構と簡単な合成法でマイクロ波吸収複合材料として注目されている。しかし高誘電率整合による低インピーダンスのため,炭素材料は依然として優れたマイクロ波吸収材料の調製が困難である。同時に,多層複合材料はマイクロ波吸収性能を調節する潜在力を示した。そこで炭素材料の性能を向上させ,多層複合材料の構造パラメータを効果的に最適化するために,バイオマス材料と金属有機骨格を用いて高性能磁性炭素系複合材料を作製し,遺伝アルゴリズムと有限要素解析により多層複合材料の構造を最適化した。特に炭素材料の特徴を生かし、卵白質ナノ材料および金属有機骨格ナノ構造を創製し,その電磁波吸収特性を系統的に明らかにした。さらにそれぞれを超薄およびXバンド吸収材料の調製に用いられた。また,電磁パラメータを解析することによって,マイクロ波吸収特性に及ぼす成分と形態の影響を系統的に明確している。 2022年度において,二つの材料の特徴を組み合わせて,Cバンド吸収を持つ多層複合材料を開発した。電磁波吸収メカニズムを明確にするため数値シミュレーションも用いて多層複合材料の減衰機構を解析した。新しいマイクロ波吸収複合材料の設計と開発に重要な設計指針を提供することができた。期間全体を通して高性能の電磁波吸収材料を開発できた。特に、多層構造の最適設計による高性能電磁波吸収の開発に新しい道を開いた。
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