研究課題/領域番号 |
21K04686
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分26040:構造材料および機能材料関連
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研究機関 | 福井大学 |
研究代表者 |
藤田 聡 福井大学, 学術研究院工学系部門, 教授 (60504652)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | セルロースナノファイバー / エレクトロスピニング / 生分解性プラスチック / 異方性 / ナノファイバー / 生分解性 / 海洋分解性 / PHBH / ポリエチレンオキシド / 配向性 |
研究開始時の研究の概要 |
セルロースナノファイバー(CNF)は次世代材料として期待されているが,疎水性の高い高分子樹脂中ではうまく配向を制御させることが困難であり,産業利用の障害となっている。そこで本研究では,エレクトロスピニング法を用いたボトムアップアプローチによるCNFの精密配向・集積化技術を提案する。得られた精密配向・高集積CNFシートの機械的特性・光学的特性などを評価し,次世代メタマテリアルとしての可能性を検証する。本技術は生分解性の薄層プリプレグの開発につながり,石油社会から持続的社会への転換に向けた革新的な産業技術となりうる。
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研究成果の概要 |
本研究では、エレクトロスピニング法を用いてCNFの配向性を向上させ、タフな材料を開発した。高電圧を印加してポリマー溶液を射出し、PEOを混合したCNF懸濁液から一方向に配向したCNF/PEOシートを作製した。これにより、微細繊維に組み込まれたCNFがシートの機械的強度を向上させた。また、CNFをPHBHに内包させたPickeringエマルションをエレクトロスピニングし、高配向かつ強靭なCNF/PHBH不織布シートを作製し、積層して熱圧着することで透明で高強度なフィルムを得た。バイオポリマーとの複合材料は海洋分解性を持ち、環境負荷の低減に寄与することで、持続可能な社会に貢献する。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
セルロースナノファイバー(CNF)の配向化と伸長化に成功し、積層した高強度材料の開発が実現した。エレクトロスピニング法を用いることで、CNFの繊維を一方向に揃え、相互作用を最大化することが可能になった。これにより、従来の材料を超える強靭性を持つフィルムやシートを製造できるようになった。この技術革新により、自動車や航空機などの高負荷環境にも対応可能な新たな材料の展開が期待される。
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