研究課題/領域番号 |
21K04688
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分26040:構造材料および機能材料関連
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研究機関 | 名古屋工業大学 |
研究代表者 |
渡邉 義見 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (50231014)
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研究分担者 |
田村 卓也 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 材料・化学領域, 上級主任研究員 (30446588)
佐藤 尚 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (50402649)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 磁性材料 / Sm(Fe,Co)12合金 / 急速冷却 / ヘテロ凝固核 / 液体急冷法 / 積層造形法 / 凝固 / ヘテロ凝固 / 界面制御 / 急冷 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、Sm(Fe,Co)12合金を対象として、「ヘテロ凝固理論」の核であるヘテロ凝固核の形状・組成などが急冷バルク材の結晶構造に与える影響などを調査することで、『機能性材料におけるヘテロ凝固理論』を確立することを目的としている。最終的に、得られた『機能性材料におけるヘテロ凝固理論』に基づき、ヘテロ凝固核の形状・組成を最適化することで、ネオジム磁石を凌駕するSm(Fe,Co)12バルク磁性材料の創製を行う。不安定な準安定相のバルク磁性材料を作製することが出来れば、非常に大きなブレークスルーとなり、省エネルギーに貢献する次世代磁石の創出に非常に大きな貢献ができるものと考えている。
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研究成果の概要 |
強力な磁石としての可能性を秘めたSm(Fe,Co)12合金は安定な物質でないため,通常の溶融・凝固プロセスでは,先に安定な物質が形成してしまい,その製造は困難である.そこで,安定な物質が形成する温度範囲を急速冷却によって避け,Sm(Fe,Co)12合金の形成を促すため,結晶化の足場となるヘテロ凝固核粒子を添加することにより,Sm(Fe,Co)12合金の製造を試みた.また,急速冷却によって添加したヘテロ凝固核粒子がどのように作用するかについて,積層造形法(いわゆる3Dプリンティング)実験により調査した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ハイブリッド車や電気自動車の普及にともない,強力な磁石の開発が求められている.これらの駆動モータに使用されている磁石において,磁石がため込めるエネルギー量が1%増加するだけでモータの出力も約1%向上する.現在使用されている一番強力な磁石はネオジム磁石である.この磁石の性能はほぼ理論値に達しており,耐熱性が低いという欠点がある.これに対し,研究対象としたSm(Fe,Co)12合金のエネルギー量が高いと予測されているが,安定な物質でないため,製造が困難である.そこで,本研究遂行により, ネオジム磁石よりも強力な磁石の製造方法を提供するとともに,機能性材料におけるヘテロ凝固理論を確立する.
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