研究課題/領域番号 |
21K04712
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分26050:材料加工および組織制御関連
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研究機関 | 島根大学 |
研究代表者 |
北川 裕之 島根大学, 学術研究院理工学系, 准教授 (00325044)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 粉末冶金 / 通電焼結 / チタン / 緻密化 |
研究開始時の研究の概要 |
通電焼結法は低温,短時間で粉末材料を焼結できるという特長から,粉末冶金分野で発展している技術である。焼結温度のさらなる低温化は,微細構造制御,ナノレベルでの微細結晶粒からなる材料合成のために有用と考えられる。本研究では,通電焼結法を周期的圧力下で行う手法を用いて,金属材料の低温緻密化プロセスを開発する。また,焼結条件と焼結体の微細構造を詳細に検討し,本手法における焼結メカニズムの解明を目指す。
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研究成果の概要 |
通電焼結(SPS)中に周期的圧力を印加する方法でチタン粉末の低温緻密化を試みた。その結果、周期的圧力印加は緻密化を促進し、焼結温度600℃以下でも相対密度99 %以上の緻密焼結体が得られることを確認した。さらに、500℃,600℃という低温で焼結した焼結体は高温で焼結した焼結体と同等もしくはより大きな最大引張強度、破断伸びを示した。 以上の結果から、周期的圧力下での通電焼結により、600℃以下の低温でも十分な機械的強度を有する緻密なチタン焼結体の作製が可能であることが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、新規な通電焼結法により金属材料の低温緻密化に取り組み、チタンにおいて従来の温度よりも十分に低い500℃で延性を有する緻密焼結体の作製に成功した。本研究成果は、チタン以外の他の金属材料への適用が十分に見込めることから、新しい組織・物性を持つ金属材料製造につながることが期待される。また、複合材料の分野では、低温プロセスという特徴はマトリックスと強化材間の化学反応を回避できるという利点につながり、新しい複合材料の製造へ発展する可能性もある。
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