研究課題/領域番号 |
21K04743
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分26060:金属生産および資源生産関連
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研究機関 | 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構 (2022) 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構 (2021) |
研究代表者 |
大場 弘則 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構, 福島研究開発部門 福島研究開発拠点 廃炉環境国際共同研究センター, 副ディビジョン長 (60354817)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | レーザー光還元 / 貴金属ナノ粒子 / 光捕捉効果 / レーザー誘起絶縁破壊分光 / 貴金属回収 / 光還元 / 光捕捉 |
研究開始時の研究の概要 |
貴金属リサイクルにおいてレーザー誘起還元凝集を利用した新しい金属回収技術の開発が進められているが、バッチ式処理回収による原理実証から連続処理回収に展開するにあたり還元凝集の偏在や微粒子付着等の課題解決が必要である。 本研究計画では、還元凝集プロセスで生成する貴金属ナノ粒子を効率的に回収する手法を提案するため、バルク液相中において光捕捉操作による非接触での微粒子の位置制御・局在化実現可能性について検証する。これらの知見により、連続的な廃液からの貴金属回収システム概念設計の元となる基礎データが取得できるだけでなく、バルク液相中光捕捉によるナノ粒子空間制御等の学理への展開が期待できる。
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研究実績の概要 |
貴金属リサイクルにおいてレーザー誘起還元凝集を利用した新しい金属回収技術の開発が進められているが、バッチ式処理回収による原理実証から連続処理回収 に展開するにあたり還元凝集の偏在や微粒子付着等の課題解決が必要である。本研究計画では、還元凝集プロセスで生成する貴金属ナノ粒子を効率的に回収する 手法を提案するため、バルク液相中において光捕捉操作による非接触での微粒子の位置制御・局在化実現可能性について検証する。これらの知見により、連続的 な廃液からの貴金属回収システム概念設計の元となる基礎データが取得できるだけでなく、バルク液相中光捕捉によるナノ粒子空間制御等の学理への展開が期待できる。 本年度は、レーザー還元微粒子化と光捕捉光学系を組み合わせた装置において年度当初より半導体レーザーによる光源系を中心に製作を進めた。また複数の貴金属の溶存元素濃度その場分析を行い、塩酸水溶液中の貴金属濃度については、新たに石英ジェットノズルを採用したレーザー誘起ブレークダウン分光(LIBS)計測システムを構築し、Au、Pd、Pt、Ag、Ru、Rhの6元素を対象に、波長を1064、532、355、266nmのNd:YAGパルスレーザーをパラメータとして測定した。その結果、全ての元素について検出波長の同定および検量線の作成に成功して濃度と発光強度相関が1に近いこと、検出下限は1ppm以下となることを見い出した。これらの成果については特許を出願(特願2022-188449)した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
現有装置等の移設後の環境整備(遮光等安全対策、レーザー管理区域設定)に時間を要した。レーザー還元微粒子化と光捕捉光学系を組み合わせた装置製作では、部品購入等を詳細に検討する段階で時間を要したために機器整備が若干遅れた。なお、研究期間内での全体の実施内容には変更は無く、 当初の計画とは若干異なるものの最終目標は達成可能と考える。
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今後の研究の推進方策 |
レーザー還元微粒子化と光捕捉光学系を組み合わせた装置製作を年度当初より進める。なお、貴金属の溶存元素濃度のその場分析については、国内外での報告例がほとんどないため、積極的に国際会議等で成果公表し分析専門研究者間での議論を深めて、検討結果を今後の研究展開につなげる。
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