研究課題/領域番号 |
21K04744
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分27010:移動現象および単位操作関連
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研究機関 | 山形大学 (2023) 木更津工業高等専門学校 (2021-2022) |
研究代表者 |
藤井 翔 山形大学, 理学部, 准教授 (90725425)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 移流集積 / 配線 / 配向集積 / レーザー誘起微小気泡 / マランゴニ対流 / 界面効果 / 熱運動 / 自己集積 |
研究開始時の研究の概要 |
光熱によって誘起された微小気泡近傍の散逸構造を利用して,機能性ナノ材料の集積に基づくボトムアップ的なものづくりが国内外で展開されている.ナノロッドなどの形状異方性ナノ材料は配向を揃えて集積する事で機能が発現されるが,気泡の散逸構造を利用した配向制御は達成されていない.非平衡定常状態における三相界面近傍の『溶液の流れ』,『界面効果』,『熱運動』などの支配因子の程度と,分子や異方性ナノ材料の『大きさ』,『アスペクト比』,『柔らかさ』に対する配向集積にどのような関係があるのか?この疑問に対して本研究では,非平衡界面における形状異方性ナノ材料の配向集積と支配する因子について関係を明らかにする.
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研究実績の概要 |
本研究では,光熱による微小気泡が形成する固体・液体・気体が交わる三相界面近傍における形状異方性ナノ材料の配向集積メカニズムの解明を目的とする.非平衡定常状態における三相界面近傍の『溶液の流れ』,『界面効果』,『熱運動』と分子や形状異方性ナノ材料の『大きさ』や『アスペクト比』,『柔らかさ』に着目し,非平衡界面におけるナノ材料集積現象の理解と制御を志向した学理の構築に取り組んでいる. これまでに『溶液の流れ』についてモデル化に成功し,熱分布についても実験と計算から『熱運動』に関する物性情報を取得してきた.カーボンナノチューブを用いた『柔らかさ』に着目した実験においては,三相界面近傍では界面に沿うように集積する『界面効果』が見られ,集積状態の観察から『熱運動』の影響が示唆されていた. 本年度は柔らかい材料であるカーボンナノチューブの集積状態について,Image Jによる画像解析評価手法を確立した.界面の接線方向の角度を0°とし,0~30°を界面配向,30~60°をランダム,60~90°を流れ配向と定義した.三相界面近傍配向状態と界面から離れるにつれて配向状態の変化が示唆され,界面からの距離によって配向集積の支配因子である『溶液の流れ』,『界面効果』,『熱運動』の程度が異なる事を評価した. 共同研究により『大きさ』や『アスペクト比』制御に関する形状異方性ナノ材料調整の取り組みが進展した.現在はそれらをパラメータとして配向集積の評価を行っている.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
年度途中に代表者の所属研究機関の異動等があり,当初の研究計画において期間内に実施できない項目が生じた.
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今後の研究の推進方策 |
時間的な制約により実施できなかった項目に取り組み,非平衡界面におけるナノ材料集積現象の理解と制御に関する知見をまとめる.
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