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細胞培養液中における金属粒子と細胞間の物理化学的挙動の解析と徐放性制御技術の構築

研究課題

研究課題/領域番号 21K04759
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分27010:移動現象および単位操作関連
研究機関大阪公立大学工業高等専門学校

研究代表者

倉橋 健介  大阪公立大学工業高等専門学校, その他部局等, 准教授 (60516821)

研究分担者 齊藤 丈靖  大阪公立大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (70274503)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
研究課題ステータス 完了 (2023年度)
配分額 *注記
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
キーワードナノ粒子 / 溶解性制御 / 養液栽培 / 生育制御 / 表面修飾 / 細胞培養 / 徐放性制御
研究開始時の研究の概要

金属ナノ粒子を採用した植物細胞へのミネラル供給システム創出を目的として、植物培養液中でのナノ粒子の溶解・凝集性の測定するとともに、表面修飾技術を用いた徐放性ミネラルナノ粒子の造粒と溶解性の検証を行う。得られた試作粒子は、植物細胞に供して、ミネラルの取り込み量を測定するとともに、フローサイトメーターを使用した解析(fluorescence-activated cell sorting; FACS解析)の併用による細胞表面への粒子吸着量の推定から、取り込み時の正確な物質収支モデルを構築する。モデルから操作因子を最適化し、金属ナノ粒子と細胞間におけるミネラル吸収速度制御プロトコルを確立する。

研究成果の概要

シリカコーティングを施した酸化亜鉛ナノ粒子を造粒し、膜圧により亜鉛イオンの溶解速度と溶出量を制御することができた。このコーティングナノ粒子をクラミドモナスへ投与したところ、コーティングによって亜鉛の吸収速度と細胞成長速度が合致させることで、クラミドモナスの成長を促進できることがわかった。一方、酸化マグネシウムについても同様の検討を行ったところ、細胞成長量はマグネシウムの溶解速度ではなく溶出したイオン濃度と相関を持つことがわかった。また、水耕栽培および露地栽培において酸化亜鉛ナノ粒子を投与し、どちらの場合でも酸化亜鉛ナノ粒子を投与することで成長量を促進させることに成功した。

研究成果の学術的意義や社会的意義

近年、農業分野において肥料の過剰投与による周辺環境の汚染や生態系の撹乱が懸念されている。本研究では、植物成長おける必須元素である亜鉛とマグネシウムにおいて、溶解性を制御したコーティングナノ粒子として投与することで、ミネラルの吸収を効率化し、植物成長を促進することができた。また、ナノ粒子による投与で水耕栽培や露地栽培の作物も成長を促進できることを明らかにした。この手法を実用化することができれば、肥料の使用量を抑え、環境への影響を低減させられるだけではなく、養液栽培における撹拌動力に要するエネルギーの削減や農業従事者の労力削減などの点から持続的な農業の発展に貢献できると考えられる。

報告書

(4件)
  • 2023 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 研究成果

    (14件)

すべて 2024 2023 2022 2021

すべて 学会発表 (14件)

  • [学会発表] ZnOナノ粒子の肥料転用検証と相関する成長促進作用の評価2024

    • 著者名/発表者名
      黒山 和音
    • 学会等名
      第26回工業高等専門学校生化学研究発表会
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [学会発表] 低溶解性ZnOナノ粒子による成長促進作用の評価による肥料転用の検証2024

    • 著者名/発表者名
      倉橋 健介、松井 優和、黒山 和音、井上 昂星、池田 直哉、牛 冰、徳本 勇人
    • 学会等名
      日本植物学会第88大会
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [学会発表] 金属ナノ粒子が誘導する細胞増殖効果の検討と細胞周辺の金属イオン濃度解析2024

    • 著者名/発表者名
      井上 昂星、金子 直毅、倉橋 健介、齊藤 丈靖、徳本 勇人
    • 学会等名
      日本植物学会第88大会
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [学会発表] 金属ナノ粒子の肥料転用における有効性の検証2023

    • 著者名/発表者名
      倉橋 健介、中村 太郎、齊藤 丈靖、中島 壮一朗、岩崎 哲史、徳本 勇人
    • 学会等名
      日本植物学会第87大会
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [学会発表] 金属酸化物ナノ粒子を用いた緑藻に対する細胞増殖効果の解析2023

    • 著者名/発表者名
      中島 壮一朗、倉橋 健介、齊藤 丈靖、徳本 勇人
    • 学会等名
      日本植物学会第87大会
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [学会発表] 肥料転用した酸化亜鉛ナノ粒子によるレタスの生育検証2023

    • 著者名/発表者名
      山田 奈穂、宮田 ひとみ、斎藤 範三、大江 真道、倉橋 健介、徳本 勇人
    • 学会等名
      日本植物学会第87大会
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [学会発表] 細胞増殖を促進する酸化亜鉛ナノ粒子の粒径最適化技法の構築2023

    • 著者名/発表者名
      中島 壮一朗、 清水 翔太、倉橋 健介、徳本 勇人、齊藤 丈靖
    • 学会等名
      化学工学会第54回秋季大会
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [学会発表] 線虫の重金属保持能力に着目した土壌における金属汚染の水平拡散の解析2023

    • 著者名/発表者名
      遠藤 悠衣、徳本 勇人、倉橋 健介
    • 学会等名
      第34回廃棄物資源循環学会研究発表会
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [学会発表] 界面活性剤を含む溶媒含浸樹脂によるランタノイド分離における回収法の検討2023

    • 著者名/発表者名
      大石 智也、小松 智葉、倉橋 健介、宗林 由樹
    • 学会等名
      第25回化学工学会学生発表会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] ナノ粒子の溶解性制御による植物細胞の増殖促進2022

    • 著者名/発表者名
      倉橋 健介、岩崎 哲史、齊藤丈靖、徳本勇人
    • 学会等名
      第57回植物工場研究センターコンソーシアム研修会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 酸化亜鉛ナノ粒子を褐虫藻が亜鉛源として利用する際の吸収機構の解析2022

    • 著者名/発表者名
      倉橋 健介、藤村 花凜、片山 魁人、山中 柊人、岩崎 哲史、吉原 静恵、徳本 勇人
    • 学会等名
      日本植物学会第86回大会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 溶解性を制御した金属粒子を用いた緑藻の最適亜鉛吸収速度の検証2022

    • 著者名/発表者名
      久保 陽、北野 幸親、伊達 勝生、倉橋 健介、吉原 静恵、徳本 勇人
    • 学会等名
      日本植物学会第86回大会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 界面活性剤を含む溶媒含浸樹脂の調製法の検討と希土類金属の抽出2022

    • 著者名/発表者名
      小笠原拓海、大石智也、倉橋健介、宗林由樹
    • 学会等名
      第24回化学工学会学生発表会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [学会発表] 大腸菌体内で生合成されるAuナノ粒子の物性評価2021

    • 著者名/発表者名
      菊池祥一朗、倉橋健介、徳本勇人、齊藤丈靖
    • 学会等名
      化学工学会第52回秋季大会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書

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公開日: 2021-04-28   更新日: 2025-01-30  

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