研究課題/領域番号 |
21K04766
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分27020:反応工学およびプロセスシステム工学関連
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
山下 善之 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (60200698)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | プロセスモニタリング / 機械学習 / バッチプロセス / 動特性 / 予測モデル |
研究開始時の研究の概要 |
多品種の化学製品を作るためにはバッチプロセスが使われている.バッチプロセスの挙動を予測するモデルを作る際には,それぞれの品種ごとの運転・操業データを用いてモデルを作る必要があるが,それぞれの品種ごとの運転データが不足しているために高精度なモデルを作ることが困難であった.本研究は,機械学習の最新手法の考え方と,対象プロセスに対する化学工学的知識(物理モデル)とを併用することによって,高い精度の挙動予測モデルを構築するための実用的手法を開発しようとするものである.
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研究実績の概要 |
まず,昨年度に開発したシミュレータを用いて,実際のバッチプラントの運転を想定したさまざまなシナリオに基づいたシミュレーションを行って運転操業のデータを収集した.その際,複数の品種を同一のプロセスで生産することとし,品種によってバッチ回数が少ない品種と多い品種を設定した.
次に,生成されたデータも最大限有効に活用して,バッチプロセスの状態予測に機械学習手法を適用する際の課題を具体的に整理した.さらに,バッチ回数の少ない品種を生産する際のモデル精度を向上させることを目的として,機械学習手法の検討を実施した.具体的には,バッチ回数の多い品種を生産する際のデータを有効に活用するための機械学習手法として,独自に提案したマルチタスク学習と転移学習をそれぞれ適用し,モデル中のメタパラメータの値と必要なデータ量や予測精度について詳細に検討した.得られた結果について,既存の機械学習方法も含めて比較検討を行った結果,提案した手法が最も少ないデータ量で高精度に挙動を予測できることが検証された.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
昨年度にシミュレータで生成したデータも有効に活用することによって,バッチプロセスの挙動予測に有用な機械学習アルゴリズムについて様々な角度から具体的な検討を進めることができた.
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今後の研究の推進方策 |
マルチタスク学習のアルゴリズムの改良を行うとともに,成果を論文としてまとめる. 特に,モデル構築のために必要なデータ量が不足している場合においても,適切なモデルを構築できる手法を開発することを目指して,詳細に検討を進める.
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