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酵素/カーボン界面の構造制御によるバイオ燃料電池高電流密度化へ向けた研究

研究課題

研究課題/領域番号 21K04767
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分27020:反応工学およびプロセスシステム工学関連
研究機関鹿児島大学 (2022-2023)
東京工業大学 (2021)

研究代表者

田巻 孝敬  鹿児島大学, 理工学域工学系, 教授 (80567438)

研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2024-03-31
研究課題ステータス 完了 (2023年度)
配分額 *注記
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
キーワードバイオ燃料電池 / メディエータ / 酵素 / ポリエチレンイミン / デバイス設計 / エネルギー・物質変換 / フェロセン / アントラセン二量体 / レドックスポリマー / 材料システム設計
研究開始時の研究の概要

酵素を使いグルコースなどの生体に安全・安心な燃料から発電するバイオ燃料電池は、医療用補助具や携帯機器のポータブル電源として開発が期待されています。酵素は本来、高い反応速度を有していますが、バイオ燃料電池のように電極に固定すると、本来の反応速度を活かせていないことが分かっています。本研究では、酵素の反応速度を電極でも有効に活かすために電極表面の構造制御を行い、高電流密度化を図ります。

研究成果の概要

本研究では酵素を触媒に用いるバイオ燃料電池の高電流密度化へ向けて、酵素-電極間で電子を授受するメディエータを酵素との高い反応性を有する状態で高密度かつ安定に固定化するために、酵素/カーボン界面の構造制御を行った。カーボン表面に強く吸着するアントラセン二量体と、メディエータであるフェロセンを固定化したポリエチレンイミンを複合化したところ、メディエータを酵素との高い反応性を有する状態で高密度かつ安定にカーボン表面へ固定化できることが示された。また、高電流密度と触媒電流の安定性の両立には、適切なポリマー・メディエータの可動性が存在することが示された。

研究成果の学術的意義や社会的意義

グルコースなどの生体に安全・安心な燃料から発電するバイオ燃料電池は、人体の近くで使用する機器のポータブル電源として開発が期待されている。酵素が本来持っている十分に高い反応性をバイオ燃料電池で有効に活用するために、本研究では酵素と電極として用いるカーボンとの界面構造を制御した。界面構造の制御により高い電流密度が得られ、生体分子が有する機能をデバイスで有効活用するためには、生体分子とデバイスを構成する材料との界面の制御が重要であることが示された。

報告書

(4件)
  • 2023 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 研究成果

    (15件)

すべて 2023 2022 2021

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (11件) (うち招待講演 4件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Degradation of 2,2’-Azinobis(3-ethylbenzothiazoline-6-sulfonic Acid) in the Presence of Laccase2022

    • 著者名/発表者名
      Tamaki Takanori、Sugiyama Tomoharu、Yamaguchi Takeo
    • 雑誌名

      Sensors and Materials

      巻: 34 号: 8 ページ: 3155

    • DOI

      10.18494/SAM3905

    • ISSN
      0914-4935, 2435-0869
    • 年月日
      2022-08-15
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] レドックスポリマーを用いた酵素型バイオ燃料電池2022

    • 著者名/発表者名
      田巻 孝敬
    • 雑誌名

      高分子

      巻: 71 ページ: 483-487

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [雑誌論文] Numerical Modeling and Experiment of a Thin-Film Enzyme Electrode with an Enzyme Adsorption Experiment to Design High-Current-Density Biofuel Cells2022

    • 著者名/発表者名
      Tamaki Takanori, Nishigaya Ryutaro, Yamazaki Ryota, Yamaguchi Takeo
    • 雑誌名

      Industrial & Engineering Chemistry Research

      巻: 61 号: 13 ページ: 4504-4513

    • DOI

      10.1021/acs.iecr.1c04210

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] 酵素型バイオ燃料電池における レドックスポリマー薄層ゲルの形成2023

    • 著者名/発表者名
      田巻孝敬
    • 学会等名
      第33回日本MRS年次大会
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 酵素型バイオ燃料電池の色素系レドックスポリマーの開発2023

    • 著者名/発表者名
      氏田峻ノ介, 田巻孝敬
    • 学会等名
      第33回九州地区若手ケミカルンジニア討論会
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [学会発表] 酵素型バイオ燃料電池および高選択エチレン生成へ向けたCO2電解における触媒設計と劣化挙動2023

    • 著者名/発表者名
      田巻孝敬
    • 学会等名
      第16回 触媒劣化セミナー
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 多段階酵素反応系を志向したNAD酸化用メディエータ固定薄層ゲル電極の開発2023

    • 著者名/発表者名
      久原友希, 田巻孝敬, 山口猛央
    • 学会等名
      化学工学会第53回秋季大会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 多段階酵素反応系を志向したNAD酸化用メディエータ固定薄層ゲル電極の開発2023

    • 著者名/発表者名
      久原友希, 田巻孝敬, 山口猛央
    • 学会等名
      電気化学会第90回大会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 多電子酵素酸化系を志向したNAD酸化用メディエータ固定電極の開発2022

    • 著者名/発表者名
      久原友希, 田巻孝敬, 山口猛央
    • 学会等名
      化学工学会第53回秋季大会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] バイオ燃料電池の高電流密度化へ向けたレドックスポリマーのカーボンへの薄層固定2022

    • 著者名/発表者名
      田巻孝敬
    • 学会等名
      第32回日本MRS年次大会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 直鎖ポリエチレンイミンを用いた酵素型バイオ燃料電池の高電流密度化へ向けた表面設計2022

    • 著者名/発表者名
      山崎諒太, 田巻孝敬, 吉沢道人, 山口猛央
    • 学会等名
      化学工学会第87年会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [学会発表] アントラセン二量体-ポリマー複合体による酵素型バイオ燃料電池の高電流密度化2021

    • 著者名/発表者名
      山崎諒太, 田巻孝敬, 吉沢道人, 山口猛央
    • 学会等名
      化学工学会第52回秋季大会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [学会発表] アントラセン二量体-ポリエチレンイミン複合体による酵素型バイオ燃料電池の高電流密度化2021

    • 著者名/発表者名
      山崎諒太, 田巻孝敬, 吉沢道人, 山口猛央
    • 学会等名
      分離技術会2021シンポジウム
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
  • [学会発表] 酵素・メディエータを物理吸着させた薄層電極の実験およびモデル計算による解析2021

    • 著者名/発表者名
      田巻孝敬
    • 学会等名
      第31回日本MRS年次大会
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [図書] 近未来のデジタルヘルスを支える酵素バイオ技術 (分担執筆:第III編 電極材と電極界面の開発技術 第5章 高分子型メディエータ固定化電極)2022

    • 著者名/発表者名
      冨永昌人 (分担執筆:田巻孝敬)
    • 総ページ数
      410
    • 出版者
      シーエムシー出版
    • ISBN
      9784781316604
    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書

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公開日: 2021-04-28   更新日: 2025-01-30  

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