研究課題/領域番号 |
21K04775
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分27030:触媒プロセスおよび資源化学プロセス関連
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
佐藤 勝俊 名古屋大学, 工学研究科, 特任准教授 (30586607)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 窒素酸化物 / 孤立貴金属 / 電子状態 / 局所構造 / NOx還元 / 自動車触媒 / 合金 / 排ガス浄化 |
研究開始時の研究の概要 |
自動車の低燃費化による排ガス組成の変化に伴って、酸化雰囲気下でも高い窒素酸化物(NOx)還元活性を示す触媒が必要とされており、新たな学理に基づく触媒・活性点の開発が求められている。本研究では、申請者らが見出した「孤立貴金属サイト」を基盤概念とし、酸化雰囲気下でのNOxの吸着・活性化を効率的に進める新規な活性点を創出することを目的とする。具体的には微量貴金属-汎用金属からなる貴金属サイトを構築し触媒特性を把握するとともに、in-situ、operando分光等を駆使することで、孤立貴金属サイトの微細構造と作用機構を明らかにする。これによって、画期的な機能を発現する新規触媒の設計、開発指針を得る。
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研究実績の概要 |
本研究では,ごく少量の貴金属を第二金属の結晶構造中に原子レベルで孤立させることによって,特異な構造および電子状態を発現させ,これをNOxの吸着・活性化を効率的に進める活性サイトとして展開することを目的とする.特に低燃費化による排ガス組成の変化に伴って要求が高まっている酸素過剰雰囲気下でも高い窒素酸化物(NOx)還元活性を示す触媒の開発を主たるターゲットとする. 昨年度に引き続き,Ptに対して第4周期の遷移元素を中心とした第二金属の複合化を試みた.担体としてはAl2O3および一部の組み合わせについてはCe-Zr複合酸化物を使用し,これに含浸法でPt及び第二金属の前駆体を担持した.調製した触媒前駆体を水素雰囲気下で高温還元処理することで複合触媒を調製した. 昨年度検討したPt-遷移金属の組み合わせから検討対象を拡張し,触媒調製とNO+CO+O2+C3H6反応をモデルとした活性評価を進めたところ,いくつかのPt-遷移金属の組み合わせについて,酸素過剰条件下において高い三元活性触媒能を示すことが知られているRh系触媒を凌ぐNOx浄化活性を示すことを見出した.また,第三金属として更に遷移金属を添加して更なる活性,特性の向上を狙ったものの,二元系の複合化触媒を超える性能を得ることはできなかった. これらの触媒についてキャラクタリゼーションを実施した.本年度はSTEM-EDSによる原子分解能観察を実施した.その結果,高いNOx還元活性を示した触媒はPtと第二金属の固溶がよく進み,Ptの分散が進んでいるのに対し,低活性触媒の多くはPtと第二金属の分離,凝集が進んでいる事がわかり,Ptの作用の発現に局所構造が強く寄与していることを確認することができた.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初構想にそって作用機構を実証し,かつPt-遷移金属の組わせについても範囲を拡張しての探索が進んでいる.組成の最適化等には一部遅れがあるものの,キャラクタリゼーション等の解析も進んでおり,概ね順調に進捗していると判断している.
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今後の研究の推進方策 |
ここまでの進捗が概ね順調であるので,3年目も当初計画に沿って研究を推進する.年度前半でPtと複合化する金属種を確定し,これらの組成を最適化することで活性の向上を図るとともに,それぞれの金属の役割を明らかにする.後半は研究の重点を解析にシフトし,開発触媒表面の状態をoperando分光によって分析することで,反応メカニズムと作用機序を解明したい.
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