研究課題/領域番号 |
21K04776
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分27030:触媒プロセスおよび資源化学プロセス関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
山口 渉 大阪大学, 大学院基礎工学研究科, 助教 (50700150)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 金属ナノ粒子 / リン化ニッケル / 水素化反応 / 協奏的触媒作用 / グルコース / 糖 / リグノセルロース / 水素化 / 協同触媒作用 / リン化ニッケルナノ合金 / ハイドロタルサイト / 合金 / ナノ粒子 / 界面 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、「リン化金属ナノ合金を用いた、バイオマス由来リグノセルロースの高効率水素化分解による有用化合物の合成」を行うものである。Raney触媒を基盤とした従来のリグノセルロース水素化分解は、高温・高水素圧下で実施されており、より温和な条件下での水素化分解法の確立が望まれる。本研究では、独自のナノ合金化技術を駆使し、精密に形状制御された様々なリン化金属ナノ合金を創成する。さらにリン化金属ナノ合金の優れた水素化能を利用し、既存のセルロース・リグニン水素化分解法を置き換える画期的な環境低負荷型水素化プロセスを構築する。
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研究成果の概要 |
申請者は、単糖・二糖類を糖アルコールへと変換する還元反応において、ハイドロタルサイト(HT)担持リン化ニッケルナノ粒子触媒(nano-Ni2P/HT)が極めて高い触媒活性を示すことを見出した。その触媒活性は、nano-Ni2PとHTとの界面協奏触媒機能に起因し、既存の貴金属触媒をも上回る。また、開発した触媒は安全性・耐久性を兼ね備えるため、次世代の環境調和型触媒反応プロセスの構築に繋がる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
貴金属担持触媒による糖還元反応の報告例は多数あるが、近年では非貴金属担持触媒を用いた例もみられる。しかし、これら非貴金属触媒は大気中で安定に取り扱うことは困難であるため、気相中で水素還元処理を施した後に、空気に晒さずにそのまま反応に用いられる。すなわち、本研究で提案するリン化ニッケルナノ粒子触媒を用いることにより、大気中で安定かつ高活性な水素化分解手法を提供することができる。そのため、従来の化学プロセスで行われてきた方法を置き換える画期的な提案になる可能性を秘めている。
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