研究課題/領域番号 |
21K04781
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分27030:触媒プロセスおよび資源化学プロセス関連
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研究機関 | 国立研究開発法人物質・材料研究機構 (2023) 豊橋技術科学大学 (2021-2022) |
研究代表者 |
藤井 知 国立研究開発法人物質・材料研究機構, 電子・光機能材料研究センター, NIMS特別研究員 (30598933)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | マイクロ波化学 / 複素誘電率 / 空洞共振器法 / 金属プラズマ |
研究開始時の研究の概要 |
酸化物触媒を用いた化学反応や酸化物還元反応を行う際にマイクロ波を照射すると、反応速度向上・還元反応温度低下などの現象が発現する。そこで、本研究では、マイクロ波工学の視点から、触媒や金属酸化物の高温・高電場下やその構造の違いをマイクロ波に対する物性変化である複素誘電率として捉え、その数学モデル構築を行う。さらに、そのモデルをシミュレーションに組み込み、実際の化学反応と比較検証を行い、マイクロ波照射下触媒反応や酸化物還元反応におけるマイクロ波特殊効果を解明する。
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研究実績の概要 |
酸化物系触媒やPtが形成された触媒を用いた化学反応系にマイクロ波照射を行ったとき反応速度の向上が観測され、また、酸化物と還元材を混合した圧粉体にマイクロ波照射すると還元反応温度などの低下が報告されている。これらの化学反応は触媒や圧粉体の粒子界面にて局所加熱や急速加熱が生じていることがその原因として上げられている。そこで、本研究では複素誘電率測定を用い、いた電磁波損失メカニズムを解明することを目標にした。本研究では電磁波の損失の理論から、損失は大きく二つあり、①誘電体中の電場と磁場の位相差により生じるもの、②3000S/m以上の導電率を持つ導体物質でのジュール損失(電場と磁場が同位相)もの、がある。そこで最終年度では①と②を区別し実験を単純化するため、粉体ではなくバルク結晶であるシリコンやダイヤモンドを用い、電子線照射により格子欠陥を増やすことや導電層を形成するなどを行い、その誘電損失と加熱特性について調べた。その結果、電子線照射された試料はマイクロ波照射では殆ど加熱されない。また、導電性層を形成された試料では高速に温度上昇が見られた。これは薄膜中のジュール損失と推定される。また、導体や金属粉がある粉体にマイクロ波照射を行ったところ、同様にQが大きくなり見かけ上の損失が小さくなるものの、電磁波が大きく損失する。この場合、分光測定を行うとマイクロプラズマが発生しており、誘電損が小さくなるのはこのプラズマが原因であることが分かった。誘電体中の位相遅れにより加熱生じるメカニズムだけでなく、導体薄膜や導体粉の影響がマイクロ波の損失に影響を与えている。単純に複素誘電率測定の結果だけでは説明できないことが分かった。
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