研究課題/領域番号 |
21K04790
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分27040:バイオ機能応用およびバイオプロセス工学関連
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
笠井 智成 岡山大学, 中性子医療研究センター, 准教授 (30530191)
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研究分担者 |
岩崎 良章 岡山大学, 保健管理センター, 教授 (00314667)
杉山 友康 東京工科大学, 応用生物学部, 教授 (30367198)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | がん幹細胞 / ホウ素中性子捕捉療法 / 動物モデル / 人工多能性幹細胞 / ホウ素薬剤 / 悪性がん / BNCT / iPS細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
ホウ素中性子捕捉療法(BNCT: Boron Neutron Capture Therapy)の治療効果はホウ素薬剤のがん細胞への特異性とがん細胞内に蓄積したホウ素10B濃度に大きく依存する。腫瘍組織の中には多様ながん細胞が存在するため、取り込み機序が異なる複数の薬剤を併用する必要がある。不均一ながん幹細胞を標的とするホウ素薬剤開発と新規ホウ素薬剤の取り込み量を予測するシステムの構築を目指す。
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研究実績の概要 |
ヒトがん由来細胞株、および前年度に作製したiPS細胞由来、マウス肝前駆細胞由来のがん幹細胞モデルを用いて、ホウ素取込量の測定と遺伝子発現解析を進めている。機械学習による解析を進めている一方で、がん細胞株の遺伝子発現データベースを用いた比較解析から、細胞内に取り込まれるホウ素濃度と相関が高い遺伝子群を見出した。11種類のがん細胞株を学習セットとし、特に高い相関がある2遺伝子を選択した。遺伝子発現量を横軸として、それぞれを新規ホウ素薬剤存在下で培養した後にICP-MSで定量した細胞内ホウ素濃度を縦軸として検量線を作成した。また、高濃度と判定するための閾値を設定した。学習セットに用いなかった10種類のがん細胞株について、この検量線からホウ素取り込み量の予測を行った。これらのがん細胞株の実際のホウ素取込量を測定したところ7種類が判定予測と合致した。この予測式について機械学習と併せること、また学習と検証のサンプル数を増やすことで、さらに精度を高める検討を進めている。 細胞内に取り込まれた新規ホウ素薬剤の濃度は、予備試験結果から想定していた細胞表面マーカー因子に加えて細胞内の滞留性に関与すると考えられる因子が大きく影響することが判ってきた。細胞内ホウ素濃度だけでなく、細胞内の局在によっては細胞レベルで同じ濃度であっても、BNCRによる効果を高めることが期待できる。新規ホウ素薬剤は標的とする細胞内小器官に局所的に高濃度で集積する可能性があるため、これを検証するための準備を進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
昨年度に作製した細胞の安定した培養条件の検討に時間を要して遅れが生じたため、それらを用いた解析等の試験では予定よりも遅れがある一方、がん細胞株を用いた解析によって、目標に近づく成果が得られたため。
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今後の研究の推進方策 |
ホウ素取り込み濃度と相関がある因子について、さらなる解析を進める。中性子線照射によってがん細胞殺傷効果を確認し、ホウ素取込予測・治療効果予測の検証を行う。
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