研究課題/領域番号 |
21K04812
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分28010:ナノ構造化学関連
|
研究機関 | 東京都市大学 |
研究代表者 |
星 裕介 東京都市大学, 理工学部, 准教授 (70748962)
|
研究分担者 |
石川 亮佑 東京都市大学, 理工学部, 教授 (50637064)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
|
キーワード | 原子層 / 電流注入型発光素子 / 近赤外光 / 二テルル化モリブデン / 原子層物質 / 化学的気相成長法 / 金剥離法 / 二次元半導体結晶 / エレクトロルミネッセンス / CVD成長 / 二次元材料 / ファンデルワールス接合 / 円偏光 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究課題の特徴は、単層二テルル化モリブデンの面内に電場誘起によりpn接合を形成し、これにより近赤外光放射する円偏光エレクトロルミネッセンス素子を開発することである。化学的気相成長法を利用することで、大面積かつ高品質な単層二テルル化モリブデンの六方晶窒化ホウ素封止構造を作製し、これを母材としたデバイス開発を行う。 二テルル化モリブデンの特徴である①強いスピン起動相互作用、②近赤外光放射、③室温での強い励起子発光といった特徴を活かし、バレースピンフォトニクスの新たな研究分野の開拓を実現させる。
|
研究成果の概要 |
本研究では、原子層積層構造を母材とした局所電場制御技術を利用することで、近赤外光放射する電流注入型発光素子を開発した。まず発光層となる二テルル化モリブデン(MoTe2)の大面積形成を目指し、数層MoTe2を化学的気相成長法、単層MoTe2を金剥離法で形成する技術を確立した。また、MoTe2を用いた局所電場制御技術によりエレクトロルミネッセンス素子が作製できることを示した。本手法が、原子層材料を用いたバレーフォトニクスデバイス創製に効果的であることが分かった。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
電流注入型発光素子を開発する場合、3次元的な結晶構造からなる半導体では結晶中に不純物をドーピングしPN接合を形成する必要がある。本研究では、局所電場制御技術を利用することで二次元半導体中の任意の領域においてキャリア密度を変調することに成功しており、これにより不純物ドーピングせずにMoTe2を発光層とした電流注入型発光素子作製に成功している。本研究で確立した手法は、バレー自由度に由来した基礎物性調査やオプトエレクトロニクス素子開発への基盤技術となる。
|