研究課題/領域番号 |
21K04833
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分28030:ナノ材料科学関連
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研究機関 | 大阪公立大学 (2022-2023) 大阪市立大学 (2021) |
研究代表者 |
八ツ橋 知幸 大阪公立大学, 大学院理学研究科, 教授 (70305613)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 高強度フェムト秒レーザー / レーザー誘起プラズマ / 貴金属イオン / 金属錯体 / 高パルス繰り返しレーザー / 金属ナノ粒子 / 有機金属錯体 / 金属イオン / ピコ秒レーザー / 微小反応場 |
研究開始時の研究の概要 |
水中油滴あるいは油中水滴に有機金属錯体あるいは金属イオンを適切な濃度で閉じ込め、短パルスレーザーを集光照射して生じるプラズマの強力な還元作用と超高温状態、そして周囲の溶媒による急速な冷却によって金属ナノ粒子を作製する。従来の1000倍のパルス繰り返し(1 MHz)が可能なピコ秒レーザーを用いてナノ粒子の作製効率を大幅に改善するとともに、望みの粒子物性を得る反応条件を明らかにする。
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研究実績の概要 |
近赤外フェムト秒レーザーを用い、水の多光子イオン化により生じる水和電子によって貴金属イオン(Au、Pt、Ag、Ir、Pd)を還元し、ハイエントロピー合金ナノ粒子(HEA NPs)を作製した。貴金属HEA NPsの作製にあたっては次の3点に留意した。①原料の安定性:原料となるイオンの還元電位(vs. SHE)はAuの1.5 VからIrの0.77 Vと広範囲にわたっているため、単に原料となるイオン水溶液を混合しただけでも粒子が析出する可能性がある。②レーザー照射中の変化と反応終点の見極め、③生成したコロイドの安定性:生じたナノ粒子が凝集することで分散液の状態を保てなくなる可能性がある。①については各イオン水溶液を混合後、数時間経過後には還元電位が最も貴なAuが還元されてプラズモン吸収が生じた。そこで吸収スペクトルの変化がほとんど現れない混合後3分以内にレーザー照射を開始した。ここで、フェムト秒レーザーを水に集光すると、水和電子と同時に強力な酸化剤である水酸化ラジカルが発生する。水酸化ラジカルを捕捉することで還元電位が-1.07 VであるYbの3価イオンが水中かつ空気下で還元できることが分かっている。そこで反応性の向上を期待して2-プロパノールを添加したが、アルコールの弱い還元作用によって暗下で還元がすすみAu NPsが生じた。②に関しては生じたNPによる散乱によって紫外から近赤外部の広い範囲で見かけの吸光度(減光度)の上昇が見られた。レーザー照射約30分で減光度は飽和し、反応の終点の目安になることが分かった。③については3週間程度で減光度が約半分となり、NPsが凝集していると思われた。そこで、保護剤としてポリビニルピロリドン(PVP)を添加してコロイドを作製したところ、110日後でも減光スペクトルに明確な変化は認められず、安定なコロイドの生成に成功したと言える。
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