研究課題/領域番号 |
21K04853
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分28050:ナノマイクロシステム関連
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
井上 健司 山形大学, 大学院理工学研究科, 教授 (40203228)
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研究分担者 |
馮 忠剛 山形大学, 大学院理工学研究科, 教授 (10332545)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 再生組織 / 灌流 / 磁気駆動 / 細胞培養 / 精密ステージ / 灌流ネットワーク / マイクロハンド |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、再生軟組織内部に灌流用の能動型流路ネットワークを形成する方法を提案する。生体適合性のある機能性構造材料を用いて、ポンプの役割を果たす微小磁気駆動灌流パーツを開発・量産する。構成したい流路に沿ってパーツを密に並べた管を造る戦略と、パーツを疎に配置して培養液を微拍動させ、内皮細胞の血管新生能力により流路を発生させる戦略で、組織自体が能動的に灌流を発生・制御する流路ネットワークを形成する。組織培養実験を行い、本研究の有効性を検証する。
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研究成果の概要 |
収縮・膨張を繰り返してポンプの役割を果たす微小磁気駆動パーツを開発・量産し、再生軟組織内部に分散配置して外部磁場により駆動することで、組織自体が能動的に灌流(組織に培養液を流すこと)を発生・制御する方法を提案した。 組織モデルの線維芽細胞を包埋培養するコラーゲンゲルに複数個のパーツを埋入し、ディッシュに入れて全体を培養液に浸した状態で、磁場を周期的に印加し続けた結果、培養液の灌流が発生し、細胞の増殖・活性化が促された。以上の結果から、本研究で提案した灌流パーツが細胞培養に有効であることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
iPS細胞を用いた疾病のモデリングと創薬スクリーニングには、再生医療に匹敵する重要性と市場価値があると言われている。しかし、3次元再生組織を構築する際に、組織深部にある細胞に栄養を供給できなければ、生体に近い組織の状態を再現できず、疾病モデリングや創薬スクリーニングの有効性と特異性が損なわれてしまう。 本研究の成果により、組織外部からポンプなどで内部に培養液を流し込む従来法では困難だった、組織全体にわたる栄養供給が可能となり、疾病モデリングと創薬スクリーニングの分野に大きく貢献できる。
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