研究課題/領域番号 |
21K04912
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分30010:結晶工学関連
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研究機関 | 鈴鹿工業高等専門学校 |
研究代表者 |
西村 高志 鈴鹿工業高等専門学校, 電気電子工学科, 准教授 (10757248)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2025年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2024年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2023年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2021年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 表面融液 / 液相エピタキシャル結晶成長 / その場観察 / 強磁場印加 / 高電界印加 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では申請者が発見し研究を進めている質量輸送過程におけるシリコン(Si)表面融液局所エピタキシャル(エピ)結晶成長の精密制御法を研究し,表面に微細結晶アレイを自己組織的に一気に形成できる革新的な表面結晶成長法へ発展させる.本成長では表面融液が局所領域へ輸送され堆積する過程でエピ成長やファセット成長するため表面の平坦化が妨げられ四角錘や円柱など特徴的な表面微細結晶が成長する.さらに本研究では本成長の特徴を活用し形成が困難であったSiと高融点シリサイドのハイブリッド構造を持つ新しい大電流フィールドエミッタアレイの開発にも挑戦する
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研究実績の概要 |
本年度は研究計画で示したようにシリコン(Si)表面融液成長への電磁界印加の効果を研究した.この研究のため,2Tの磁束印加機構の開発,30 kV強電界印加機構の開発を行い概ね完了することができた. 実験では,Si(111)面ウェーハを長辺が<-1 -1 2>方向とする短冊状(14×4×0.38 mm)に切り出し,その中央より<-1 -1 -2>方向に1 mmの位置にSiの細路(幅1 mm, 長さ1 mm)をマイクログラインダーで形成した.そのSi基板の左右端の上面にモリブデン(Mo)箔を機械的に接触させて通電電極とした.また,ウェーハより1 mm奥に表面磁束1.3 Tのネオジウム磁石を設置し,Si表面に平行に磁場を印加した.この状態の試料を超高真空下に設置し,2電極を介してSi基板に通電し、細路を局所加熱した.通電電流の向きは磁場に垂直である.電流値を2 A/sで増加させ表面を溶解し,13 Aに到達した直後に2 Aまで下げて表面融解Siを凝固させた. 通電により細路が優先的に溶融し,高さ350 umの突起結晶が成長した.この突起結晶の成長方向は,通電電流(I)と磁場(B)に対してI×Bの向きであった.一方,電流の向きを反転させると突起は基板裏面に成長した.この結果は通電表面溶融Siが磁場印加によるローレンツ力を受けていることを示す.突起先端の曲率半径は磁場印加すると0.5 um,磁場印加無しで12 umであり,磁場印加により突起結晶が先鋭化された.表面エネルギーの変化量とローレンツ力による仕事量が一致することから表面融液はローレンツ力により移動したことを示した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究計画で示した強磁場印加のシリコン表面融液成長への影響を明らかにし論文投稿することができた.よって順調に研究は進展していると評価する.
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今後の研究の推進方策 |
今後は,研究計画で目指している表面融液成長からの電子線源結晶の成長を目指し,強磁場で基板上面へ成長させたシリコン突起結晶の先端部へ強電界を印加し,正に帯電したシリコン融液を引き上げる効果を利用してナノスケールで鋭い電子源結晶の成長を目指す.その先端部を電界放出顕微鏡で評価するための装置開発も進める予定である.
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