研究課題/領域番号 |
21K04917
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分30020:光工学および光量子科学関連
|
研究機関 | 宇都宮大学 |
研究代表者 |
藤村 隆史 宇都宮大学, 工学部, 准教授 (50361647)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
|
キーワード | ホログラフィックメモリー / クロストーク / 位相検出 / 偏光位相多値信号 / 振幅位相多値信号 / 機械学習 / イタレーション |
研究開始時の研究の概要 |
我々は、信号画像内に埋め込んだ既知位相ピクセルと、隣接した信号ピクセルとの境界付近における光強度を検出することで、信号光がもつ位相情報をシングルショットで検出する位相検出法を提案している。一方で、近年の研究で、隣接しない遠方ピクセルからの光波の染み出しが、位相検出に影響を及ぼしエラーの原因となっていることがわかってきた。そこで本研究では、隣接画素の境界強度の情報に加えて、周囲の光強度の情報を考慮した位相決定アルゴリズムの開発を行う。最終的には本研究の実施により、従来の強度2値符号と比較して、3倍以上の高密度化と高転送レート化を目指す。
|
研究成果の概要 |
本研究では、ホログラフィックメモリーの記録密度を向上させるため、われわれが提案してきたクロストークを利用したシングルショット位相検出法における新しい位相検出アルゴリズムと信号符号化手法について検討を行った。本研究では、新たに偏光と位相を同時に変調した信号符号を提案したほか、従来考慮できなかった遠く離れたピクセルからの影響をピクセル拡がり関数を利用して組み込む新しい位相決定法を提案し、この手法を用いることで従来の2値強度信号の約2倍の記録密度が見込めることを数値的に示した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、クロストークを利用した位相検出法における新しいアルゴリズムを提案し、記録密度と検出精度を向上させた。また、偏光・位相変調信号という新しい信号方式を提案し、ホログラフィックメモリーシステムの理論的基盤を強化した。 本研究のような高密度かつ高転送レートの光メモリー技術の発展は、データセンターでのコールドストレージデバイスとしての利用が期待され、データ保存寿命の延長と消費電力の低減を実現し、情報社会のさらなる進展に貢献すると考えられる。
|