研究課題/領域番号 |
21K04930
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分30020:光工学および光量子科学関連
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
長谷川 太郎 慶應義塾大学, 理工学部(矢上), 講師 (80289305)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 光周波数コム / 高分解能分光 / ヘテロダイン分光 / コム直接分光 / 二重共鳴スペクトル / 高速偏光変調 |
研究開始時の研究の概要 |
周波数コム(以後コム)を直接分光の光源とするレーザー分光法は、広帯域・高精度・高速な赤外分光法である。本研究では、これらの特徴に加え、さらに「高分解能」の特徴を兼ね備えた分光法の確立を目指す。高分解能な分光法により、従来は測定できなかった共鳴する光周波数の範囲が非常に狭い気体分子の吸収を高速に観測することができ、共鳴する光の周波数の精密測定が可能となる。 本研究では、環境リモートセンシングを目指したメタン分子の高速高分解能分光を行う。また、高い分解能を維持したまま広帯域化する分光法を開発する。
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研究成果の概要 |
光周波数コムを直接分光の光源とするレーザー分光法(以後コム直接分光)は、広帯域・高精度・高速な赤外分光法である。本研究ではこれらの特徴に加え、「高分解能」の特徴を兼ね備えたコム直接分光法の確立を目指す。 本研究ではコム直接分光で高い分解能を達成するため、モード間隔が非常に狭い光周波数コムを開発した。一方、高速測定のためには繰り返し周波数が高い光周波数コムも必要である。本研究で、インターリービング法を新しく開発するとともに、より簡便に同等の光周波数コムが得られる高調波モード同期法を開発した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では波長分解能が非常に高い赤外線分光法へつながる基本的な手法や光源の開発に成功した。この成果により、従来と比較して高速かつ精密な赤外線分光が可能となる。 赤外線分光は大気中の温室効果ガス(メタンなど)の定量的評価に有用である。本研究の成果を大気中のリモートセンシングに応用すれば、例えば温室効果ガスの密度だけでなく、温度・圧力・同位体比などの網羅的な情報が得られる可能性がある。また、将来においては、詳細な分光情報が未知の他の複雑な分子(フロン・環境ホルモン・カーボンフラーレンなど)の分光情報を網羅的に得ることも可能になる。
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