研究課題/領域番号 |
21K04937
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分31010:原子力工学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
近藤 創介 東北大学, 金属材料研究所, 准教授 (10563984)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 照射損傷 / SiC / SiC繊維 / マイクロピラー / 非晶質化 / 共有結合 / 強度 / セラミックス / アンチサイト / 格子欠陥 / イオン照射 |
研究開始時の研究の概要 |
本来,IV-IV族化合物であるSiC結晶の硬さは共有結合強度に由来し,その本質は核間領域の電子軌道の重なりの大きさである.これは重なりを大きくすれば理論的には硬くなると理解できる.共有結合性結晶は圧縮強度が結合距離の3.5乗に反比例するとされ,SiCでも約10%の収縮でダイヤモンドに匹敵する.このことは,もし結合距離を一様に収縮できれば理論強度を超えられる可能性を示唆する.これを照射による格子位置交換の蓄積で実現できるのではないかということが私の「問い」である.本研究ではこの答えを,SiCマイクロピラーにイオン照射によってアンチサイトを導入し,その強度変化を追うことで明らかにすることを目指す.
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研究成果の概要 |
炭化ケイ素(SiC)繊維強化SiCマトリックス複合材料(SiCf/SiC)は、核融合炉のブランケット材料として期待されているが、放射線照射による収縮が問題となっている。本研究は、照射がSiC繊維に与える影響を調査し、収縮と膨張のメカニズムを解明することを目的とした。SEMおよびSTEM観察により、Hi-Nicalon TypeS繊維の完全な非晶質化とTyranno SAファイバーの部分的な非晶質化を確認し、機械的特性の劣化を評価した。さらに、非晶質化の程度が機械的特性に与える影響を明らかにし、最適な使用条件を提案することで、SiCf/SiCの性能向上に寄与する知見を提供した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
この研究は、核融合炉の安全性と効率性を向上させるために重要である。SiC繊維強化SiCマトリックス複合材料(SiCf/SiC)は、高温や放射線に耐えうる材料として核融合炉のブランケット材料に適しているが、放射線照射による収縮と機械的特性の劣化が課題であった。本研究はそのメカニズムを解明し、最適な使用条件を提案することで、核融合炉の実用化に向けた材料設計の基盤を提供する。これにより、持続可能なエネルギー源としての核融合技術の発展に寄与する。
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