研究課題/領域番号 |
21K04958
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分31020:地球資源工学およびエネルギー学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
伊藤 高敏 東北大学, 流体科学研究所, 教授 (00184664)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 地殻応力 / コア / 地熱開発 |
研究開始時の研究の概要 |
地下岩体の応力つまり地殻応力が、地震、火山噴火などの災害を伴う地殻活動に大きく影響していることは疑いない。他方、地殻応力を考慮することで石油・天然ガスや地熱などのエネルギー資源開発を効率化する考え方が普及拡大している。しかし、地殻応力の情報はスポット的で、特に面的な広がり方の理解は進んでいない。その要因は、圧力や温度とは異なり、測定が難しいことにある。本研究では、コアを用いた新しい地殻応力評価法を適用することで、この現状にブレークスルーを起こす。さらに、その応用例として地熱資源と地殻応力の関わりを明らかにし、それに基づいて熱水・蒸気生産性の新しい評価方法を示す。
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研究成果の概要 |
地熱井で採取されたコアを多数入手して、その断面形状とヤング率を調べた。その結果、変形量とヤング率は深度によって大きくばらついた。ただし、両者は反比例の関係にあり、それから求めた地殻応力差はおよそ一定となった。これらの結果は、コア変形法の原理と合致し、通常の掘削で得られたコアでも同法で地殻応力評価が可能であることを示す良い実例となった。さらに、鉛直井と傾斜井など、向きの異なる坑井のコアを組み合わせることで水平面内地殻応力の絶対値が得られる可能性が示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
地殻応力は、地震・火山現象のみならず、例えば地熱流体の流動に大きく影響する。しかし、従来の地殻応力測定法は高価なため、ピンポイントにデータが限られていた。一方、様々な目的で過去に掘削された坑井が各地に多数存在する。そこで得られたコアと本研究で明らかにした地殻応力評価法を組み合わせれば、従来得られなかった地殻応力の面的な分布が明らかとなり、地震・火山現象や地熱流体の流動の理解が大きく前進すると期待される。
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