研究課題/領域番号 |
21K04959
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分31020:地球資源工学およびエネルギー学関連
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研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
阿部 一徳 秋田大学, 国際資源学研究科, 助教 (50746782)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 石油増進回収法 / 鉱物ナノ粒子 / 濡れ性 / 資源開発 / 流体挙動 / マイクロ流路モデル / シリカナノ粒子 |
研究開始時の研究の概要 |
シリカナノ粒子を用いた石油増進回収技術は,環境調和性が高く,石油の効率的生産に関わる強みが報告されているものの,油層条件下での流体挙動には不明瞭な点も多い。本研究では,油層条件を想定して,ナノ粒子の安定性評価,コア掃攻試験による増油効果および圧力挙動測定,岩石表面の濡れ性および油水間の界面張力測定を行うことで,シリカナノ粒子を用いた石油増進回収技術の増油機構および油層適用条件を明らかにする。また,マイクロ流路モデルを用いて流体挙動の可視化を行うことで,シリカナノ粒子による増油機構の実態解明を目的とする。
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研究実績の概要 |
シリカナノ粒子を用いた石油増進回収法の濡れ性改質プロセスを評価するため、マイクロ流路モデルを用いてシリカナノ粒子圧入時の流体挙動を評価した。マイクロ流路モデルは砂岩貯留岩を模した孔隙モデルを採用し、孔隙の表面濡れ性が親水性と疎水性の2種類を用いた。前年度までの結果から、石油増進回収に有効な圧入塩水中のシリカ含有濃度1,000~5,000ppmに調整し、軽質原油で飽和した各マイクロ流路モデル内で流体挙動評価を行った。マイクロ流路モデル表面の初期濡れ性の違いにより、ナノ粒子含有塩水圧入時の油排出挙動や残留油分布に影響があることが観察され、油排出挙動については比較的高い浸透率(100~500ミリダルシー)を有する岩石コア(砂岩、石灰岩)での掃攻試験やAmott測定による濡れ性評価試験結果との相関が一部確認された。なお、本研究で用いた軽質原油では、シリカナノ粒子による油水間の界面張力低下は確認されず、油回収率増加への影響は生じないことが示されている。それゆえ、シリカナノ粒子による増油機構としては孔隙表面の濡れ性が強い水濡れ性にシフトしたことが主要因であり、ナノ粒子が油-水-岩石間に侵入したことによる岩石表面への吸着層形成および分離圧の上昇による油剥離の影響によるものであることが考察された。一方で、数値シミュレーションモデル構築や高精度化による広域流動評価に向けては、シリカナノ粒子の固液界面でのより詳細な吸脱着挙動解析や相対浸透率の計算が求められており、本成果に基づき、機械学習を用いた相対浸透率曲線の推定や、貯留岩から成形した岩石薄片サンプルでの流動実験による流体挙動直接観察システムの構築を進めている。
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