研究課題/領域番号 |
21K04995
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分32010:基礎物理化学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
岸 亮平 大阪大学, 大学院基礎工学研究科, 准教授 (90452408)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 開殻分子 / 分子集合系 / 電子状態 / 光応答物性 / モデルハミルトニアン / 開殻性 / 反芳香族分子 / 開殻分子系 / マクロ物質 / 量子化学計算 / 固体材料 / 光応答性 |
研究開始時の研究の概要 |
モノと情報が高度に融合した社会の実現をハード面から支える、必要な時に必要な場所で駆動する、高度情報処理デバイス分子材料の開拓が望まれている。本研究ではその有望な候補として、分子内に活性の高い不対電子を有する、開殻分子からなる光機能マクロ材料の量子論的設計を目指す。そのような分子材料の設計に不可欠な、分子構造-分子間相互作用-マクロ構造の各段階で重要な物理パラメータを統一的に扱うための、量子化学の理論構築と計算・解析法の開発を行う。構築した理論と開発した手法を駆使し、分子レベルで様々な不対電子の性質(開殻性)を示す分子からなる、新奇な光応答機能機能マクロ材料の設計指針構築に取り組む。
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研究成果の概要 |
本研究では、開殻分子からなる新奇光機能マクロ物質の量子設計指針の構築を目的とし、これを扱う理論・計算・解析手法の開発を行った。分子集合系の電子状態を、構成要素に関する物理パラメータをもとに表現するモデルハミルトニアンに基づく計算・解析法を駆使し、集合系レベルの電子状態と光学応答物性を制御する分子内構造/分子間相互作用の支配因子を明らかにし、開殻分子のπ積層集合系における設計指針を検討した。π積層集合系の電荷分布を制御には各分子の軌道広がり効果の、HOMO-LUMOギャップの制御には部分系のジラジカル因子の推算が重要であり、これらは新奇光機能マクロ物質の設計に重要であることが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の成果は、有機分子の集合系に基づく光応答や電子物性の制御や、これらを可能とする新奇分子材料の設計指針の構築において重要な基礎的知見を与えると期待される。また、構築した計算・解析手法は汎用性があり、有機分子やその集合系以外の電子状態や機能性の検討に適用可能である。これらを総合することで、軽量で加工が容易で原料が安価な分子材料に基づく高度な情報処理デバイス材料の基盤材料設計に寄与すると期待される。
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