研究課題/領域番号 |
21K05002
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分32010:基礎物理化学関連
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研究機関 | 豊橋技術科学大学 |
研究代表者 |
五十幡 康弘 豊橋技術科学大学, 情報メディア基盤センター, 准教授 (10728166)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 量子化学計算 / 機械学習 / 電子相関 / 相対論効果 / 密度汎関数理論 / 密度汎関数近似 / 非局所電子相関 |
研究開始時の研究の概要 |
機械学習は量子化学計算を高精度化・低コスト化する手段として注目されている。機械学習型電子相関(ML-EC)モデルは密度汎関数近似に基づきHartree-Fock計算からCCSD(T)法の完全基底極限における電子相関エネルギーを予測する。本研究課題ではML-ECモデルを汎用性の高い計算手法に発展させるための取り組みを行う。特に、分子間相互作用で重要な非局所電子相関や高周期元素で重要な相対論効果の記述に注目する。
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研究成果の概要 |
量子化学計算の計算コストを削減する手段として機械学習が注目されている。機械学習型電子相関(ML-EC)モデルは,Hartree-Fock計算で得られる密度変数からCCSD(T)法の完全基底極限における電子相関エネルギー密度を予測する。本研究課題では,適用領域の判定によるML-ECモデルの汎化性能向上や,分子構造から原子のエネルギーを直接再現するモデルの開発に取り組んだ。ML-ECモデルは密度汎関数理論(DFT)における近似交換相関汎関数のアイディアに基づいている。本研究課題では,ML-ECモデルに関するこれまでの研究から得た知見を活用しDFTに関連した複数の研究テーマにも取り組み成果を得た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
量子化学の計算コストを削減するためにエネルギーを再現する機械学習モデルを構築する研究が多数行われてきた。多くの研究例では系全体のエネルギーをグラフ畳み込みニューラルネットワークなどで再現している。これは,情報学的手段を用いて空間的な非局所性を扱うことを意味する。一方,本研究課題は量子化学の理論に基づき局所的なエネルギー密度もしくは原子エネルギーを定義し,これを目的変数とする点で独自性および学術的意義がある。 また,本研究課題で遂行されたDFT関係の研究テーマは,DFTにおける交換相関汎関数の近似を改善する。円錐交差の支配因子のテーマは,光物性や光化学における分子設計に貢献する。
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