研究課題/領域番号 |
21K05086
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分34010:無機・錯体化学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
金川 慎治 九州大学, 先導物質化学研究所, 助教 (20516463)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 極性結晶 / キラリティ / 分子磁性 / 焦電特性 / 光応答性 / 複核錯体分子 / 外場応答性 / 非対称複核錯体 / 光誘起焦電流 / 光応答焦電性 / 分子誘電性 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、分子内電子移動を起源とする新機構焦電・強誘電特性の開発と特性解明を目指す。我々は外場応答性磁性分子において、分子内電子移動に基づく新機構の焦電電流が観測されることを見出している。このような分子系を対象として、合成手法を駆使した系統的な分子化学的アプローチを駆使することで、その機構の詳細を解明すると共に、外場に応答する磁性体(スピン)から新奇誘電材料(電荷)への展開を視野に研究を推進する。
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研究成果の概要 |
本研究では, 分子のキラリティを利用した異核複核錯体の合成戦略により, 新奇な電子焦電特性を持つ一群の化合物を合成した。特に, [FeCo]錯体における電子の再分布による広範な温度範囲での焦電効果の発見と, [CoGa]錯体における光応答性焦電特性を実証し, 新しい光―電気エネルギー変換の機構を提案したことは重要な成果である。また, 新規配位子の合成に成功し, 分子設計の可能性を拡大した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究において, これまでに例のない新奇な焦電物性を示す物質群の発見は, 電子構造と物性の関係を解明する上で重要な進展といえる。これらの成果は, 新規物質の設計指針を提供し, 磁性―誘電性複合物性研究分野の新たなフロンティアを開拓したといえる。 社会的意義としては, これらの新規焦電材料が環境・エネルギー問題の解決に貢献する可能性があげられる。特に, 光―電気エネルギー変換の新しい機構の提案は, 次世代のエネルギーハーベスティング技術の発展に寄与すると期待している。
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