研究課題/領域番号 |
21K05120
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分34020:分析化学関連
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研究機関 | 長崎国際大学 |
研究代表者 |
椛島 力 長崎国際大学, 薬学部, 教授 (20274673)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | FRET / メチル化酵素 / miRNA / アデニン / シトシン / マイクロRNA / メチル化 / 蛍光共鳴エネルギー移動 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究課題で開発する測定法は、ハイブリダイズの加熱や酵素反応だけの非常に簡便な方法であり、核酸の相補性を利用した特異的な測定法である。また、特別な機器や試薬も必要としないため、生命科学や医療分野などに、汎用性の高い新たな解析ツールを提供できると考えられる。
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研究実績の概要 |
申請者は、分析化学分野で広く使用されている蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)のバックグランドを大幅に低下させる方法を見出し、それを応用したDNA中のシトシンをメチル化する酵素の活性測定法を開発している。本研究課題では、この方法をもとに、様々な疾患に関与するマイクロRNA(miRNA)およびエピジェネティクスに関与しているアデニンのメチル化/脱メチル化酵素の簡便で特異的かつ高感度な測定法の開発を目的としている。 miRNAは、様々な生命現象と関わっており、さらに各種がんや心疾患、ウイルス感染症など、種々の疾患のバイオマーカーとしても注目されている。また、miRNA中のアデニンもメチル化されることが報告され、アデニンメチル化酵素についても、これら疾患との関連性が注目されている。 しかし、これらの検出・測定法は、特別な機器や試薬、煩雑な操作が必要である。本課題の目的とする検出・測定法は、特別な機器や試薬を必要とせず、非常に簡便な測定法であり、生命科学や医療分野における汎用性の高い新たな解析ツールとなり得ると考える。 これまでに、シトシンおよびアデニンメチル化酵素について、エピジェネティクス研究で使用されているメチル化塩基を認識して切断できる制限酵素とFRETを組み合わせた、新規活性測定法を開発した。現在、生体試料中の酵素活性が測定できるか調査中である。 miRNA検出系については、miRNAの配列に特異的な蛍光検出法を開発できた。現在、検出感度を高めるための磁気マイクロビーズを使用した、miRNAの効率的な回収方法、および、蛍光検出の条件を検討中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
アデニンおよびシトシンのメチル化酵素については、FRETを応用した新規活性測定法が開発できており、現在、生体試料中の酵素活性が測定できるか検討中である。また、miRNAのFRETを応用した検出法についても、モデルmiRNAを用いて、特異的なmiRNA検出法が開発できており、現在、生体試料中のmiRNAの検出条件を検討中である。
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今後の研究の推進方策 |
アデニンメチル化酵素の新規活性測定法については、生体試料中の酵素活性が測定できるか検討を行い、可能であれば、各種がん細胞と正常細胞における酵素活性の比較を行う。 miRNAのFRETを応用した検出法については、測定条件の検討を行い、さらに特異的かつ高感度な検出法の開発を目指す。 また、本研究課題の測定法と既存の方法の比較することで有用性を確認し、論文発表や特許申請へ繋げる。
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