研究課題/領域番号 |
21K05139
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分34020:分析化学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
新澤 英之 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 材料・化学領域, 主任研究員 (10549893)
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研究分担者 |
古賀 舞都 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 材料・化学領域, 研究員 (80733477)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | 近赤外分光法 / X線散乱 / 高分子 / 劣化 / 小角X線散乱 / レオロジー |
研究開始時の研究の概要 |
引張試験機と近赤外分光器及び小角X線散乱測定装置を組み合わせることで、高分子部材の変形過程を応力-ひずみ関係だけでなく、高分子鎖の流動変化及び結晶ラメラの配向変化を近赤外スペクトルとX線散乱プロファイルとして計測する、高分子材料評価のための実用的計測技術を開発する。 本手法によって多様な高分子材料の変形メカニズムが明らかにするのみならず、延いては、先端高分子材料の開発の促進を目指す。
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研究成果の概要 |
高分子は原子、分子、高分子鎖、結晶・非晶といった様々なスケールの要素で構成されており、高分子材料の特性や状態を評価するためには一つの要素だけを分析するだけでは不十分な場合が多く、さまざまなスケールの化学情報を測定し、データを統合して分析することが重要である。我々は近赤外光とX線という透過性の高い2種の光に注目し、高分子試料の同一部位に近赤外光とX線を照射し、近赤外光の吸収とX線の散乱を測定するという新しいシステムを開発した。高分子試料の劣化前後の近赤外吸収スペクトルとX線散乱プロファイルを分析することで分子レベルでの化学変化が高次構造へと伝搬し物性が低下していく仕組みを解明した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近赤外線とX線を同時計測する計測技術の開発に世界で初めて成功した。加えて本技術を使用して汎用樹脂であるポリプロピレンの劣化メカニズムを詳細に解明しており、技術開発と共にポリマーの劣化評価法としてのアプリケーション事例の創出も達成した。基礎~応用に関する様々な技術の確立がなされ学術的成果だけでなく産業への応用事例まで達成されたという点で極めて重要な意義を持つと言える。
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