研究課題/領域番号 |
21K05148
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分34030:グリーンサステイナブルケミストリーおよび環境化学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
原田 隆史 大阪大学, 大学院基礎工学研究科, 技術専門職員 (00379314)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 中空粒子 / 電極反応 / カプセル型構造体 / コアーシェル粒子 / pH制御 / 固体触媒 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、中空粒子に固体触媒を内包したカプセル型構造体を電極触媒表面に配置し、電極上での水の酸化または還元反応により生じる電極近傍の局所的なpH勾配を利用して、中空粒子内部のpH制御を行い、中空内部を微小な反応場とする新たな反応系の構築を目指す。このような系とすることで、従来の酸・塩基によって溶液全体のpHを制御する反応系に対して、過反応の抑制が期待される。また、電極としてガス拡散電極を用いることで、水に不溶な有機物についても高効率な物質変換系の構築も試みる。
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研究成果の概要 |
酸化チタン粒子をシリカ膜厚の異なる中空シリカに内包させたカプセル型構造体をFTO電極に固定化させて、光電気化学特性を評価した。シリカが厚いものほど光照射した時に検出される光電流が減少した。今回のカプセル型構造体においては約40nmのシリカ膜厚が存在すると、酸化チタンで生成した光電流は電極に到達しないと見積もられた。電極上での電極反応を利用する実際の反応系への適応・検証までには至らなかったが、非導電性のカプセル構造の膜厚によって導電性の制御が可能であることが確認できた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、非導電性の中空粒子に固体触媒を内包したカプセル型構造体を電極表面に配置し、電極上での電極反応により生じる電極近傍の局所的なpH勾配を利用して、中空粒子内部のpH制御を行い、中空内部を微小な反応場とする新たな反応系の構築を目指した。このような電極近傍のpH変化は、電極反応つまり外部につないだ電源によって簡単に細かな制御が可能となる。このような系が達成できれば、カプセル型構造体近傍でのみpHが変化するため、古典的な系の過剰量の酸・塩基による過反応を抑制でき、中和の必要も少なくなることから、現行の様々な有機合成プロセスへのインパクトは大きい。
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