研究課題/領域番号 |
21K05161
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分34030:グリーンサステイナブルケミストリーおよび環境化学関連
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研究機関 | 地方独立行政法人大阪産業技術研究所 |
研究代表者 |
舘 秀樹 地方独立行政法人大阪産業技術研究所, 和泉センター, 主幹研究員 (60359429)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | 易解体 / 接着剤 / 粘着剤 / 光重合 / 光分解 / 熱架橋 / 電気剥離 / 複数回利用 / 接着 / 複数回 / 架橋 / 分解 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、架橋と分解反応を組み合わせ、接着と解体が複数回可能な新しい架橋構造を有する易解体性接着剤の創製を目的とする。易解体性接着材料は、架橋や分解などを用いるがその回数は1回限りかつ一方向の不可逆な化学反応を利用したものがいくつか報告されているのみであり、化学反応を用いた複数回利用可能な解体性材料は報告されていない。一つの材料に架橋官能基と光分解性部位を併せ持つ光分解性架橋剤や複数の架橋剤や分解性モノマーを相互に組み合わせて、複数の外部刺激を用いることで複数回利用可能な解体性接着材料を創製する。
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研究成果の概要 |
本研究では、接着と解体が複数回可能な易解体性接着剤の開発を行った。 光分解性架橋剤、アクリルモノマー、光開始剤、多官能ポリオールおよび多官能イソシアネートなどを含むフォーミュレーションに連続的に光照射を行うと、連続的に光重合と光分解が進行し、光照射後の加熱により再架橋可能な系の構築が可能となった。しかしながら、その後の光分解については、再分解がほとんど起こらず、大きな物性変化を伴う再解体性の発現には至らなかった。 また、粘着剤にイオン液体を組み込み、電圧印加による電気剥離性と繰り返し特性の評価を試みた。電圧印加により剥離可能かつ複数回使用が可能な新しい粘着剤を作製することができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年のグリーンケミストリーやサステナブルなどの環境意識の高まりから解体性を有する易解体性材料は非常に注目を集めている。解体性は粘・接着剤の特徴である「くっつく、接合」という性質とは相反する性質であるため、解体性と粘・接着特性の両立が非常に難しい。解体性粘・接着剤の研究は報告例が少なく、実用に近い技術は十分には確立されていない。本研究は、報告例の少ない易解体性接着技術に関して新しい材料を提供するとともに、可逆性のある複数回利用に取り組んだものである。接着剤では重合後の解架橋、その後の再接着までを達成しており、粘着剤では新しい発想の基に複数回利用を達成することができた。
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