配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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研究開始時の研究の概要 |
1,6-ジインの非環状ポリエンヘの重合は,いくつかの形式が考えられる。head-to-headとtail-to-tailの線状高分子については金属アルキリデン錯体を触媒 とするメタセシス重合で合成可能であり,機能性高分子を含む多くの研究例が有る。しかし,tail-to-tailやhead-to-headの合成例は見当たらない。本研究での重合は,予想される反応機構からtail-to-tail型の重合であると思われ,前例が無い研究 となる。一方,環状ポリエンの合成報告は,調査の限り, Veigeらのタングステン触媒を用いる報告のみである。従って,本 研究は,ほとんど未開拓の環状ポリエン高分子の化学に有用な成果を提供することになる。
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研究成果の概要 |
本研究では,嵩高いN,N-またはN,N,N-型配位子を有するニッケル錯体が,制御された方法で1,6-ジインの選択的付加環化オリゴマー化を触媒し,狭い分子量分散を有する中サイズの環状ポリエンを提供することを確立した。 本法は,幅広い官能基選択性を持ち,再現性に優れている。得られた環状オリゴマーは熱的に異性化され,トランス二置換アルケンを含む位置異性環状ポリエンになる。 異性化された環状ポリエンは、異性化前には観察されなかった共役構造を示す。 オリゴマー化で達成される狭い分子量分散を含む本反応の反応機構を提示した。
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