研究課題/領域番号 |
21K05185
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分35020:高分子材料関連
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研究機関 | 京都工芸繊維大学 |
研究代表者 |
足立 馨 京都工芸繊維大学, 分子化学系, 准教授 (40401533)
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研究分担者 |
岩村 武 東京都市大学, 理工学部, 准教授 (10416208)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 表面機能化 / アルボレッセントポリマー / アニオン重合 / グラフトポリマー / 接触角 / マクロイニシエーター / 末端官能基化 / 表面修飾 / 特殊構造高分子 / 多分岐高分子 / 機能性表面 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究課題では、超多分岐高分子であるアルボレッセントポリマーをナノサイズの球状一分子オブジェクトとして捉え、その構造による機能創出を目的として、枝鎖末端に反応性官能基を有するアルボレッセントポリマーの合成法の確立と基板へのアルボレッセントポリマー固定化技術の確立、アルボレッセントポリマー固定表面の特性解析を行い、高分子の構造と表面特性との関係を明らかにする。
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研究成果の概要 |
特殊構造高分子の構造に由来する、新奇な機能開拓を目的として、アルボレッセントポリマーを基板表面に固定化させ、その表面特性を明らかにした。側鎖末端に基板との共有結合が可能な官能基を有するアルボレッセントポリマーは、リビングアニオン重合により合成し、ヒドロシリル化によりシリコン基板表面に固定化した。得られた基板のAFM観察と接触角測定による解析から、アルボレッセントポリマーを導入した表面は、表面に分子構造に基づく立体的な構造を有し、未修飾の基板と比較して水に対する接触角が大きくなることがわかった。この結果から、特殊構造高分子の立体的な構造が表面特性に影響を与えることが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
高分子の一次構造に基づく特殊構造高分子の創製および構造による機能開拓は、ボトムアップ型ナノテクノロジーの基本技術である分子デバイスを達成するための重要な戦略である。星型やブラシ型、環状などの様々な特殊構造高分子の合成が可能になったが、その構造に由来する機能開拓はまだまだ少ない。本研究では高分子を一分子のオブジェクトとして捉えることで、球状に広がった構造をもつアルボレッセントポリマーの三次元構造が基板表面において撥水性ならびに親油性を生み出すことを明らかにしており、本研究は、特殊構造高分子一分子が創り出す新たな機能性表面の開拓につながるものである。
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