研究課題/領域番号 |
21K05225
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分36010:無機物質および無機材料化学関連
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
伴 隆幸 岐阜大学, 工学部, 教授 (70273125)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | ナノ材料合成 / ナノシート / 水溶液化学 / 薄膜 / ゾルゲル法 / ハイブリッド材料 / ナノフレーク / ナノ材料 / 溶液化学 / 屈折率制御 |
研究開始時の研究の概要 |
金属酸ナノシートは,厚さが約1 nmの二次元材料であり,高い構造異方性をもつ。これまでに我々は,このナノシートのボトムアップ合成法を見出しており,この手法で合成したナノシートの高い構造異方性を興味深い材料特性につなげられないかと考えている。本研究では光学特性に注目し,金属性のナノシートと有機成分からなるハイブリッド薄膜をゾルゲル法により作製することで,ハイパーレンズなどに応用可能な光学異方性を作り出せないか検討する。
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研究成果の概要 |
厚さが1 nm程度の二次元材料であるフレーク状金属酸ナノシート(金属酸ナノフレーク)の合成法をこれまでに見出している。これまでに合成したものは絶縁性のものばかりであったが、本研究では、高い電気伝導性のルテニウム酸ナノフレークが合成できることや、水の電気分解の電極にそれを用いると水素発生が促進することを見出した。 また、チタン酸ナノフレークゾルから層状チタン酸塩の配向薄膜を作製し、その構造異方性が、光学物性である屈折率に与える影響を調べた。層状チタン酸塩の層間が短いときは等方的であったが、層間距離が長くなるに従い、厚さ方向と表面方向で屈折率が異なる異方性が現れることが確かめられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
我々が見出した「金属酸ナノフレークのボトムアップ合成法」は、基礎科学的な「水溶液の化学」に基づいてみると、あまり用いられないpH調整剤を用いることで見出された、これまで見落とされていた化学的現象であると見ることができる。よって、この「化学的現象」を「機能性材料の合成」に展開することは、学術的に意義がある。 この合成法で得られるナノフレークは、面内サイズの小さい二次元構造をもつ。よって本研究では、ナノフレークの小さい形態を利用した触媒への応用と、ナノフレークの二次構造が作り出す「構造の異方性」が「物性の異方性」にどのように影響するのかを検討し、興味深い知見が得られた。
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