研究課題/領域番号 |
21K05228
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分36010:無機物質および無機材料化学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
福田 勝利 京都大学, 産官学連携本部, 教授 (80504331)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | ナノシート / 貴金属 / 合金化 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では次の3点を順次実施する; ①ルテニウム金属ナノシートで培ってきたトポタクティック組成・構造変換法を近年新たに合成された貴金属酸化物ナノシートにおいても実現し、新たな貴金属ナノシートを創製する。 ② 新規貴金属ナノシートの原子層数を変化させることで金属としての資質について調べる。 ③ 異種貴金属ナノシート(酸化物含む)の超格子薄膜を構築し、これを反応炉に用いることで貴金属単分子が形成するヘテロ界面の基礎的な理解と合金形成に至る過程を理解する。
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研究成果の概要 |
本研究の目的は、従来のルテニウム系以外の新規金属ナノシートおよび導電性ナノシートの創製にある。まず、新規ナノシート系として層状白金酸化物から単層剥離した白金酸化物ナノシートを得ることに成功した。得られた酸化物ナノシートのトポタクティック変換を通して、白金原子単層からなる金属ナノシートを創製することができた。ルテニウム系同様に白金系でも、単層状態では絶縁体であり、多層化することで導電性を示すことも明らかになった。さらに、金属ナノシート探索の過程で剥離したMoO2ナノシートの擬似トポタクティック変換により、導電性を有するMoO3-x(xは空孔量に依存)ナノシートも合成することができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
三次元的に構造を取りやすい金属では、長らく3次元的にサイズをスケールダウンしたナノ粒子などがナノマテリアル研究の中心であった。我々が本研究等で創製してきた二次元ナノ金属群は大きな構造異方性を有することから、三次元バルクの状態と比べてそれらの構成元素は必然的に特異な結合状態を形成している。バルクでは優秀な電極として知られている白金でも白金ナノシート単層状態では絶縁体であった。このように構成元素間の結合状態と金属状態の発現は密接に結びついており、原子層数を厳密に制御した二次元ナノ金属薄膜をデザインすることで金属の新たな理解に繋がる。
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