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高度な触媒能を持つ骨格拡張型閉殻ポリオキソメタレートの開発原理の研究

研究課題

研究課題/領域番号 21K05229
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分36010:無機物質および無機材料化学関連
研究機関神戸大学

研究代表者

枝 和男  神戸大学, 理学研究科, 准教授 (00193996)

研究分担者 大堺 利行  神戸大学, 理学研究科, 理学研究科研究員 (30183023)
中嶋 隆人  国立研究開発法人理化学研究所, 計算科学研究センター, チームリーダー (10312993)
研究期間 (年度) 2021-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
キーワードポリオキソメタレート / 多電子移動反応 / プロトン共役電子移動反応 / 生成反応 / 量子化学計算 / 骨格拡張反応 / 第一原理計算 / 水熱合成
研究開始時の研究の概要

実実験と第一原理計算実験によって,内部に様々なヘテロ原子を閉じ込めることが可能な閉殻構造を持つケギン型ポリオキソメタレートからその骨格拡張型閉殻ポリオキソメタレートを組み上げる反応メカニズムとそのメカニズムに及ぼすヘテロ原子の種類・溶媒の誘電率・温度などの影響を詳細に調べる。それにより多電子移動やプロトンの出し入れが可能な骨格拡張型閉殻ポリオキソメタレートを開発する原理を確立する。

研究実績の概要

本研究は,持続可能なエネルギー社会の実現などに資する高機能な触媒技術の開発を目指し,多電子移動やプロトンの出し入れが可能な骨格拡張型閉殻ポリオキソメタレートを開発するため,イオン半径が大きく電荷の小さなヘテロカチオンやプロトンが閉じ込められた骨格拡張型閉殻ポリオキソメタレート構造を構築する原理を確立することを目的としている。
そのため本年度の研究では,昨年度に引き続き第一原理計算により1)これまでに明らかになった閉殻ポリオキソタングステートの骨格拡張反応に適する含ヘテロ原子のビルディング・ブロック構造を用いた骨格拡張反応の反応経路探索を行うとともに,2)プロトンが閉じ込められた骨格拡張型閉殻ポリオキソタングステートの生成に適したビルディング・ブロック構造の探索とそれらビルディング・ブロック構造を用いた骨格拡張反応についての経路探索を行った。また3)一昨年度の計算機実験でその存在が明らかになったプロトンを閉じ込めた新規のKeggin型タングステートの単離とその反応性を調べるため,プロトン付加に必要な酸の種類,対カチオンの種類,結晶化溶媒の種類を変えた単離法の検討や得られた試料の水素酸化に対する触媒能を検討する実実験に取り組んだ。
それにより,1)の骨格拡張反応について反応経路のエネルギー障壁に及ぼす誘電率の効果などについて明らかにすることができ,2)については骨格拡張反応に適したビルディング・ブロックの探索をほぼ完了することができた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

1)と2)については順調に進んでいるが,3)のプロトンを閉じ込めた新規のKeggin型ポリオキソタングステートの再現性の良い単離法については,予期せぬ副反応の存在のため確立することができておらず,その物質の反応性を調べることもできていないためである。

今後の研究の推進方策

次年度は,第一原理計算を用いて1)についてはヘテロ原子の種類を変えて骨格拡張反応の反応障壁に及ぼす影響を調べるとともに2)についてはプロトンが閉じ込められた骨格拡張型閉殻ポリオキソタングの骨格拡張反応の経路探索について完結させ,この反応に及ぼす誘電率効果などを明らかにする。そしてこれらの知見から多電子移動やプロトンの出し入れが可能な骨格拡張型閉殻ポリオキソメタレートを構築する原理を確立する。3)についてはプロトンを閉じ込めた新規のKeggin型タングステートの単離法を確立し,その物質の電気化学的な特性などを明らかにする。

報告書

(3件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 2021 実施状況報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて 2023 2022 2021

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Keggin型ポリオキソタングステートの合成経路に関する研究2022

    • 著者名/発表者名
      石上 快, 大堺 利行, 中嶋 隆人, 枝 和男
    • 雑誌名

      Journal of Computer Chemistry, Japan

      巻: 21 号: 4 ページ: 85-86

    • DOI

      10.2477/jccj.2023-0011

    • ISSN
      1347-1767, 1347-3824
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] DFT Study of α-Keggin-type Iso-polyoxotungstate Anions [HnW12O40](8-n)- (n =1-4): Can [H4W12O40]4- Exist?2021

    • 著者名/発表者名
      Eda Kazuo、Akune Masahiko、Yasuma Chie、Hotta Hiroki、Osakai Toshiyuki、Nakajima Takahito
    • 雑誌名

      Inorganic Chemistry

      巻: 60 号: 20 ページ: 15336-15342

    • DOI

      10.1021/acs.inorgchem.1c01962

    • NAID

      120007177528

    • 関連する報告書
      2021 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] 拡張型ポリオキソタングステートの生成経路についての研究2023

    • 著者名/発表者名
      窪田 樹、大堺 利行、中嶋 隆人、枝 和男
    • 学会等名
      日本コンピュータ化学会2023年春季年会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 新規の α-Keggin 型イソポリタングス テートの研究2023

    • 著者名/発表者名
      齋藤真輝,枝 和男, 堀田弘樹,大堺利行,松本健嗣
    • 学会等名
      第 69 回ポーラログラフィーおよび電気分析化学討論会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] Keggin型ポリオキソタングステートの合成経路に関する研究2022

    • 著者名/発表者名
      石上 快, 大堺 利行, 中嶋 隆人, 枝 和男
    • 学会等名
      日本コンピュータ化学会2022年秋季年会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書

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公開日: 2021-04-28   更新日: 2024-12-25  

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