研究課題/領域番号 |
21K05247
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分36020:エネルギー関連化学
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研究機関 | 大阪公立大学工業高等専門学校 |
研究代表者 |
野田 達夫 大阪公立大学工業高等専門学校, その他部局等, 准教授 (90723479)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2021年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | 貴金属電極 / グリセリン燃料電池 / 電解処理 / 電気化学測定 / 表面修飾 / 貴金属めっき / グリセリン酸化 / 修飾電極 / ボルタンメトリー |
研究開始時の研究の概要 |
地球温暖化防止の一環として,廃油から製造されるバイオディーゼル燃料がバスなどの燃料として利用されている.しかし,このバイオディーゼル燃料の製造過程で副産物として生成されるグリセリンはすでに供給過剰状態にあり,その新たな利用先としてグリセリン燃料電池の開発が注目を集めている.これまでに当研究室では,パラジウムをめっきしたニッケル電極に着目し,電解処理を施すことで,その電極触媒活性が向上する新たな現象を報告してきた.本課題では,電解処理がPd触媒表面に与える影響を明らかにすることを通じ,グリセリンを高活性に酸化可能な触媒表面のデザインについて提案する.
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研究成果の概要 |
バイオディーゼルの副生物である廃グリセリンの有効利用に着目し,グリセリンを直接酸化可能な電極の作製を目指した.貴金属電極を用いてグリセリンを酸化した場合,一酸化炭素などの不活性な酸化生成物により触媒活性が低下することが知られているが,本研究で提案する電解処理をパラジウム電極へ施すことで,逆に電解触媒活性が向上することが明らかとなった.電気化学測定や電極表面観察の結果から,カルボキシル基を有する酸化物がパラジウム表面へ修飾されることにより,触媒活性の向上に寄与するものと考えられる.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究においては,グリセリン酸化に適した原子配置を模索するような材料組織面からのアプローチとは異なり,貴金属触媒の表面修飾という観点からのアプローチを行った.貴金属電極の電解処理あるいは有機物吸着による触媒活性向上が可能であることを示すものであり,簡便な方法のみを用いた電極作製に基づく直接型グリセリン燃料電池の開発へと通ずるものと考える.
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