研究課題/領域番号 |
21K05248
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分36020:エネルギー関連化学
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研究機関 | 国立研究開発法人物質・材料研究機構 |
研究代表者 |
橋本 綾子 国立研究開発法人物質・材料研究機構, マテリアル基盤研究センター, 主幹研究員 (30327689)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 透過型電子顕微鏡 / 触媒 / 炭素 / 観察環境制御 / その場観察 / 熱触媒法 / 炭素触媒 |
研究開始時の研究の概要 |
化石燃料に頼らず、二酸化炭素を発生しないクリーンな水素製造方法として、炭素触媒によるメタンの熱触媒法が注目されている。従来研究では理解が不足していた構造評価について、本研究では透過型電子顕微鏡(TEM)を活用する。独自開発したガス雰囲気加熱試料ホルダーシステムを用いて触媒反応環境をTEM内に形成し、その場で高分解能観察、電子線エネルギー損失分光法による結合状態分析を行い、熱触媒法における炭素触媒の構造変化を明らかにする。
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研究成果の概要 |
本研究では、透過型電子顕微鏡(TEM)を活用し、クリーンな水素製造方法として注目される熱触媒法における炭素触媒の構造変化を明らかにすることを目的とする。 開発した差動排気型ガス雰囲気加熱TEM試料ホルダーを用い、圧力20 Pa、温度1000℃までの環境を作った。真空チャンバーを併用したex-situ実験を行い、メタン中の加熱前後に同一視野を観察することで、カーボンブラックの構造変化を捉えた。黒鉛化が確認でき、反応時間とともに進んだ。しかし、一部のカーボンブラックでは、袋状のグラフェン層が表面に形成されることが分かった。比較のため、Niナノ粒子触媒ではその場観察も実施した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在、水素製造には、主に化石燃料を水蒸気改質させる方法がとられている。しかしながら、よりクリーンなエネルギーを求めて、化石燃料に替わる素材、水蒸気改質法に替わる生成方法が国内外を問わず、盛んに研究・開発されている。炭素触媒を用いた熱触媒法による水素生成はその一つである。 炭素触媒の水素生成についても多数の研究がされているが、その多くは触媒特性評価が中心となっており、構造評価について行っている例は少ない。そこで、本研究は構造変化をTEMで捉えることを目的とし、炭素触媒の反応過程や劣化過程に関する知見を深める。
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