研究課題/領域番号 |
21K05267
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分37010:生体関連化学
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
飯田 圭介 千葉大学, 大学院理学研究院, 准教授 (70719773)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | G4 / G4リガンド / G-quadruplex / グアニン四重鎖 / 蛍光化合物 / 蛍光プローブ / 抗がん作用 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、細胞内の分子環境に応じて、グアニン四重鎖 (G4) と呼ばれる核酸の高次構造が形成されることが明らかとなっている。G4は、複製、転写、翻訳、さらにはmicro RNAやlong non-coding RNAの機能制御など多岐にわたる機能が報告されている。しかしながら未だ確立されたマーカーに乏しく未知の機能発見や動的形成の詳細については発展途上である。 一方、申請者はG4の新規機能の理解、制御に役立つ化合物としてG4に結合・安定化することができる化合物、G4リガンドの開発を行ってきた。そこで本研究ではG4の細胞内イメージングを目的とした以下の研究に取り組む。
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研究成果の概要 |
グアニン四重鎖 (G4) は、グアニン豊富な核酸上で形成される高次構造であり、細胞内において核酸が担う多岐にわたる機能の起点となるだけでなく、疾患の創薬標的としても注目を集めている。これらG4の機能解明にあたってはG4と特異的に結合する化合物、G4リガンドが重要な役割を果たしてきた。申請者はこれまでにG4リガンドとして白金サルフェン錯体や大環状ピリドンペンタマーを合成してきた。特に白金サルフェン錯体についてはG4を強力かつ選択的に安定化するだけでなく、結合時に蛍光を増大するLight-up特性、高い抗腫瘍活性を併せ持ち、G4リガンドとして理想的な特性を有していた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
白金サルフェン錯体はG4に結合することで蛍光を発するLight-up型の蛍光化合物であることが明らかとなり、感度の高い検出を可能とした。これにより細胞内でG4の実用的なマーカーとして使用可能である。更にがん細胞に対して高い増殖抑制活性も確認されたため、創薬への応用へと展開する。大環状ピリドンペンタマーについては、興味深いことに細胞内でDNA G4を検出可能であった。これは、既存のG4リガンドは細胞内においてRNA G4を検出することが多いことを踏まえ、特異な物性を持っていることを示す。今後、こちらについても詳細を検討していく。
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